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【ブックレビュー】あの子のことは、何も知らない 栗沢まり/感想

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どうも、nanaha.です。
皆さん如何お過ごしでしょうか。
僕は最近、好きなバンドのライブに行ってきました!
もともと少ない語彙力がなくなるくらいにすごかったです…✨️
たまにはこうして、非日常的な空間に行くのもいいものです。

今回の小瓶は、栗沢まりさんの「あの子のことは、何も知らない」のレビューとなっています。
ネタバレも含まれますのでご注意ください。

この本は、転校生の和也とその周りのクラスメイトたちが、ぶつかり合い迷いながらも成長していくお話となっています。
作者さんは、前に紹介した「ひとりぼっちの教室」などを執筆された栗沢まりさんです。

☆あらすじ
秋山美咲は中学3年生の学年委員長。先生や親から「生まれつきのリーダー」と称されている。ひと月ほど前に転入してきた渡辺和也は、遅刻常習犯で、気に食わないことがあるとすぐキレる、クラスの誰からも無視されているような存在だ。卒業祝賀会の委員も務める美咲は、その中で使う小さい頃の写真を持ってこない和也にイライラしていた。
そんな中、同じ祝賀会委員のひとり、本間哲太は、学校で見せない和也の顔を知っていた。和也の父親とふたりの生活は、食事もろくに食べられない暮らしなのだということを──。
写真を持ってこない和也を「甘やかしてはいけない」と思う美咲と、「俺は和也とその事情をもっと知りたい」という哲太。
そんなとき、和也が児童相談所に保護された。そして、祝賀会委員たちはしだいに和也の置かれている状況を知ることになり、それぞれが迷いながら自分のあり方を見つめ直す。
「正しいけれど何かが違う」「正しいけれど正しくない」そんなことが世の中には沢山転がっている。答えは見つかるのかわからない。でも、正しいかを考えることを放棄したくない──そう考える中学三年生の姿を、デビュー作『15歳、ぬけがら』で高い評価を受けた栗沢まりが描く。

描写がすごくリアルで、胸が苦しくなったり少し辛くなったりするレベルでした…。
僕は本を読んでいると「そんなすぐに人って変わらないでしょ」的なことを思ってしまうタイプなんですけど、この本は全然そんなこと無くて。
かといって変わらないわけでもなくて、最後には希望がある。

僕は学校とかでリーダー的な立ち位置にいることが多かったんですね。
言う事聞いてくれない人とか、やることやってくれない人にイライラして、強く言っちゃうこともあったんです。
でも、和也や宮下みたいに、事情があってできない人もいたのかなって思うと、自分のやったことが間違っているかもって思って。
それで、本当の「リーダー」ってってなんなのか読み終わってからずっと考えてたんですよね。
人の気持ちを考えることができて、的確な指示を出し、相手を信頼して任せる。
…でも、こんな人そうそう居ないだろうし。
皆さんは、本当のリーダーってどんな人だと思いますか。皆さんの考えを知りたいです。

最後に、この本で心に残ったセリフを贈って終わりにしようと思います。
『消えろって言われてもわたしは消えない。だから、渡和も消えないで』
では、さようなら。
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