今日は息子の卒業式だった。小中と、この学区で変な親ばかりに出会った。それもやっと終わる。せめて今日の良き日だけは、穏やかに何事もなく終わらせたい。それだけを願った。
息子はもともと明るかったのだが、小学校の頃にいじめられ、それからはずっといわゆる陰キャで、変わっていて、視力も頭も悪く、不細工で、何の取り柄も魅力もなく、悪いところは全て私に似てしまった。それでも彼の個性を否定せず受け入れ、家族で一致団結して生きてきた。
もともと私はよく言えば優しく素直だが、悪く言えば馬鹿。幼少の頃から、次第にあまえられなめられ、いじめられたり便利に利用されたりした。それは私が親になって、知り合う他の母親達にもそんな扱いをうけていた。いよいよ私も他の母親達にそして人間に関わることにうんざりした。
私はもともと、大勢の中でだれかとつるまないといられないような人間ではなく、全然一人でドンと立っていれる人間であった。
挨拶をしても主人とは話をするが、私の存在はずっと無視し続ける母親には、こちらからもその人の存在を無視することに決めたので、その母が主人と馬鹿話をしている間、私は淡々と堂々と毅然とそこに立っていた。あなたの態度をそのまま真似ただけですけど?的に。
私をいじめた母親は、そもそも私の視界に入れなくした。
あまりにも酷い母親には、過去にキャラを変えて、厳しく注意したり怒って見せたこともあったので、こちらに寄っても来なかったのでほっとした。
卒業式、着物を着た母達のうちの、一人はあざとい女で、いわゆるキョロ充で、もともとは私に、いつもくっついていた。なぜかというと、その母は一人になりたくなくて、私のことは友として好きというよりは、一人で立っていられる私にいつもくっついていたのだ。つまりやっぱり便利に利用されていたと薄々気付いていた。その母も私に対し失礼な言動をするようになり、どうやら私も知らないうちにその母の地雷を踏んだらしく、向こうから距離をおかれた。そして今度は陽キャの母達にくっついて行ってくれた。こっちもせいせいした。その母は卒業式なのに成人式のようなド派手な着物を着て着席している皆の前をわざわざ一人で行ったり着たりしていた。私たち夫婦の前の席にしばらく座り、久しぶり~と挨拶をしてきたが、私たちも挨拶を交わすのみで、着物を褒めなかったので、他の寄生できる人物にターゲットを定め、そこに行ってくれた。
そもそも知り合う分母が少ないので、いい人もいっぱいいるのは重々承知しているが、いい人達は淡く賢く、挨拶程度に留め、浅く人付き合いをするのだとおもう。とにかくこの学区で出会った母達があまりにもおかしかった。母たちにいい思い出が全くないどころか、さんざんな思い出ばかりで、もう懲り懲りだ。だから、今日の卒業式は、誰とも関わりたくなかったのだ。最後くらい穏やかにこの日を過ごしたかったのだ。
卒業式が終わり、最後の学活。担任の先生が一人一人にビデオメッセージを作成してくれた。生徒達は皆わいわい笑いながらメッセージを観ていたが、私の息子の番になったとき、皆のリアクションが止まり、静かになってしまった。やはり母として辛かったし、悲しかった。
着物を着飾った陽キャグループのうちの一人の母が、皆を押し退けて自分の息子とその友人の写真を取り出して、クラスライングループに送る、と言い出した。前述した、着物キョロ充母も一緒にワイワイやりだした。また悲しく、嫌な気分になった。というのも、私の息子はスマホは高校生になってから、という約束だったので、スマホを持たせ始めたのは最近であり、息子も私も、その言葉を聞くまでクラスのLINEグループの存在すら知らなかった。息子には本当に申し訳ないことをしてしまった。
まあ息子には高校デビューを期待しているし、大人になってからの人生の方が遥かに長い。いつかどこかで花啓くだろうと思っている。
いろいろ毒や弱音を吐かせてもらったが、実生活ではこんなことは吐けない。
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