私は犬を飼っています。先月末に8歳になりました。
最近調子が悪いと思い、昨日かかりつけの獣医さんに行ったところ、腎不全と診断されました。
人間では透析レベル。おそらく長くはもたない、とのこと。
私は自分を責めざるを得ません。
痛い辛いと言えないからこそ、早く気付くべきだった。
私よりも長い時間を犬と共にしていた母は、私以上に自身を責めているようでした。
日中、家にいない私と父に代わり、母はよく面倒を見ていました。
普段忙しい父も、家に帰って犬の姿を見れば疲れた顔がほころび、休日はよくドライブに連れていっていました。
そんな父も、今は犬の余命を前に自分の無力さを感じたのか、イライラがおさまらず、母と口喧嘩ばかりしています。
たかが犬一匹で、と思うかも知れません。
私も飼う前はそうでした。
ですが長い時間を共にして、犬から友に、友から家族に、家族から妹のような存在になっていきました。
過去に色々とあり、人間不信で人付き合いが苦手な私にとって、犬はありのままを受け入れてくれる、よき相棒でした。
両親は、手のかかる孫のようだと言って可愛がっていました。
いつかは来る別れのとき。
分かっていたはずでした。
だけど私が覚悟できていたのは、長寿で大往生したときだけだったようです。
あまりに唐突で、はやすぎた。
愕然としていますが、悲しみに暮れる両親を見て、自分はしっかりしなきゃ、と思って犬の世話をしています。
一番苦しいのは、辛いのは犬だから。
飼い主がしっかりしなきゃ、犬も不安になってしまうから。
だけど弱々しくなってしまった姿を見るたびに、涙があふれそうになります。
動物を飼うのはエゴかもしれない。
動物の人生はその動物のためにあるはずなのに、私はそれを理解していたのだろうか。
私は私の癒しのためという勝手な理由で飼っていたのではないだろうか。
この子は幸せだったのだろうか。
一人になると決まって取り止めの無いことばかり考えて、何も手につかなくなってしまいます。
どんなに辛くても、どんなに悲しくても、私は最期の一瞬まで看取ります。
飼い主として当然のことではありますが、いざ、死に立ち会うと考えるととても怖い。
だけど逃げません。泣きません。
私は愛犬がどんなに弱く、痛々しい姿になっても目を覆いません。
今までどんな私でも受け入れてくれたあの子を、今度は私が受け入れる番です。
最後まで絶対寂しい思いはさせない。
たとえ、それが単なる自己満だとしても、私にはそれを行うことでしか、愛犬に償うことはできないのです。
だから今は今を大切にする。後悔が出来るだけ無くなるように、目一杯の愛情を注ごうと思います。
だけどすべてが終わったら、声をあげて泣いてもいいのかな。
いい歳しているけど、心から号泣していいのかな。
今だって視界はぼやけているけれど、絶対に負けない。負けたくない。
立ち向かう勇気があと少しだけ欲しいです。
名前のない小瓶
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お返事が届いています
ななしさん
俺も今年9歳になった犬を飼っています。
大型犬なのでそろそろしっかり気を配らなければ、と思い始めました。
動物と言えど、多くの時間を共にしたこの子は大切な家族です。弟の様な存在。
気付いてやれなかった、という自責の念は痛い程分かります。
犬は人が泣いているのが分かると聞いた事があります。
だから、その子の前では出来るだけの笑顔で、今までに見せた事の無い笑顔で接してあげて下さい。
残り限られた時間を有効に使って、出来るだけ沢山の楽しい思い出を作ってあげて下さい。
全てが終わったら泣いても良いんです。
そんな我慢は必要ありません。
その子の為に泣く。素晴らしい事だと思いますよ。
生きている間は笑顔で、そして命が終わってしまったら精一杯泣く。それで良いんです。
ななしさん
わたしも犬を飼っています。まだ一歳のトイプードルです。過ごした時間はまだまだ短く、いたずらばかりするためよくきつく注意してしまいます。
けれどやっぱり可愛くて、後ろを着いてきてくれたり私の脚に顔を乗せてうとうとしている姿を見ると失いたくない、大切な家族なのだといつも思います。
飼われている犬の世界はとても狭いです。あなたとあなたの家族がわんちゃんの世界です。最後までさみしい思いはさせない、と飼い主さんにそう言ってもらえて犬もきっと幸せなはずです。
お別れまでに、何度も泣いてしまうと思いますがその分笑ってあげてください。
ななしさん
それがあなたの愛犬へ出来る
1番の事だと、俺は思います。
螢
ななしさん
確実に別れがくるのに飼ってしまう。
不思議ですね。
私も数年前に飼っていた犬を病気で亡くしました。
一度は手術しましたが再発。
やせて歯も抜けてご飯も食べられなくなって、見ているのが辛くて。
安楽死も考えましたが、出来ませんでした。
きっと、わんちゃんも投稿者さんのように真剣に考えて向き合ってくれる飼い主さんと出会えて幸せだと思います。
たくさん愛情、注いであげてくださいね。
ななしさん
物凄く共感できました。
犬の十戒
携帯からでも見つかるので検索してみませんか。
ななしさん
あなたのワンちゃんは幸せだと思います
文章から可愛がられていることが
よく伝わってきますよ
最後のときはちゃんそばにいてあげてね
ななしさん
1. 私の一生はだいたい10年から15年。あなたと離れるのが一番つらいことです。どうか、私と暮らす前にそのことを覚えておいて欲しい。
2. あなたが私に何を求めているのか、私がそれを理解するまで待って欲しい。
3. 私を信頼して欲しい、それが私の幸せなのだから。
4. 私を長い間叱ったり、罰として閉じ込めたりしないで欲しい。あなたには他にやる事があって、楽しみがあって、友達もいるかもしれない。でも、私にはあなたしかいないから。
5. 話しかけて欲しい。言葉は分からなくても、あなたの声は届いているから。
6. あなたがどんな風に私に接したか、私はそれを全て覚えていることを知って欲しい。
7. 私を殴ったり、いじめたりする前に覚えておいて欲しい。私は鋭い歯であなたを傷つけることができるにもかかわらず、あなたを傷つけないと決めていることを。
8. 私が言うことを聞かないだとか、頑固だとか、怠けているからといって叱る前に、私が何かで苦しんでいないか考えて欲しい。もしかしたら、食事に問題があるかもしれないし、長い間日に照らされているかもしれない。それか、もう体が老いて、弱ってきているのかもしれないと。
9. 私が年を取っても、私の世話をして欲しい。あなたもまた同じように年を取るのだから。
10. 最後のその時まで一緒にいて欲しい。言わないで欲しい、「もう見てはいられない。」、「私ここにいたくない。」などと。あなたが隣にいてくれることが私を幸せにするのだから。忘れないで下さい、私はあなたを愛しています。
(犬の10戒より)
──どうか、最後までありったけの愛を与えてあげてくださいね。
ななしさん
【小瓶主さんからお返事きたよ】
たくさんのお返事、ありがとうございます。
上手く言葉で表現することができないのですが、皆様のひと言ひと言が心に染み入りました。
本当にありがとうございます。
犬の十戒、一時期話題になりましたね。
私も犬を飼い始めて少し経ったころ、十戒の存在を知りました。
いつかは私もこの子を失うんだな、としみじみ思ってしまい、ひとりで少し泣いてしまったことを覚えております。
虹の橋、というお話はご存知でしょうか。
可愛がっていた動物が生を終えると、虹の橋を渡り、穏やかに過ごせる場所に行き着くそうです。
そこでは、生前病気や高齢で体が痛かったり、不自由だった子たちも心身共に健康に戻り、思い思いに暮らせるだとか。
飼い主たちもいずれ寿命がきたとき、虹の橋の向こうに行きつく。
そして飼っていた動物と再会し、いつまでも一緒に暮らせる、というお話です。
母は今日、いつか私たちが死んじゃったとき、あの世でこの子に会えると信じている、と呟きました。
母はおそらく、虹の橋の話を知りません。
動物と長い時間を共に過ごした人なら、自然と思い浮かぶ願望なのかもしれませんね。
私も母も、占いだとか幽霊だとか、そういうものは信じていないたちです。
そんな私たちでも、お彼岸のときはお墓参りをして故人を偲びますし、戦争のニュースを見れば宛先もなく平和を願ったりします。
私に至っては切羽詰まると、誰でもいいから何とかして!というように、困ったときの神頼みなんてしてしまいます。
そう思うと、虹の橋のお話だって人間の都合の良い想像と言えばそうかもしれません。
だけど、それくらい望んでもいいのかな、という気がします。
自分が死んでからも会いたい、そう思えるくらい愛せるということは、とても幸福なことに思えます。
私は今、愛犬のために小さな飾りのバンダナを作り始めました。
愛犬からはいつも色々ともらってばかりだったので、私からのちょっとしたお返しです。
気休めかもしれませんが、お守り代わりも兼ねています。
また、色々と避けて通ってきたリアルの問題にも、少しずつ向き合おうとしています。
あの子が頑張っているのだから、飼い主だって頑張らなきゃ、という心意気です。
常に何かをして気を紛らわせている、といえばそれまでなのかもしれませんが、きっとプラスの方向にむくと思いたいです。
今、愛する動物と共に暮らしている人は、どうかいつまでもその子を可愛がってあげてください。
何気無い日常の風景も、愛おしいものです。
写真を撮ったり、ちょっとした日記なども書いてみてください。
私も遅いかもしれませんが、写真と共に日記を綴り始めました。
そうすれば「相棒」は旅立った後でも、写真や文を見返す度に心の片隅に戻ってきてくれるのではないでしょうか。
私はそう、信じています。
長々と散文を綴ってしまい、すみませんでした。
お陰様で、最後の最後まで見届ける勇気が出てきました。
おそらく、全てが終わった後は、ひどく泣くことになるでしょう。
再びここで思いを流すかもしれません。
だけどその日まで、私は笑顔で、目一杯可愛がってあげようと思います。
ありがとうございました。
ななしさん
優しい主さんといられてワンちゃんは幸せだね。
私も飼ってます。
だから、すごく共感しました。
以下はまだお返事がない小瓶です。
お返事をしていただけると小瓶主さんはとてもうれしいと思います。