ある人の物語。
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海と山に囲まれたある街に生まれた。
名前はカズヒコ。
お父さんとお母さん、お姉ちゃんから愛情を貰って育っていった。
カズヒコが小学生の時、お父さんが病気だと分かった。お母さんは毎日見舞いに行き、カズヒコもついて行った。
お父さんはいつも笑顔だったが、日に日に弱くなってるのが幼いながら分かっていた。
そしてある日お父さんは死んだ。
お姉ちゃんは中3、カズヒコは小6の時だった。
それから間もなくして家族3人で暮らす為に引っ越した。
新しい街、新しい学校ではなかなか馴染めない。
お姉ちゃんは毎日お母さんと喧嘩をしている。
辛い…。
精神的にきている。
でも相談なんて出来ない。
「お父さんがいればな…」そう思う日も少なくはなかった。
中3になったときカズヒコは、進学先を考え始めた。
そんなときお姉ちゃんがカズヒコとお母さんに言った。「子供が出来た。」と。
お姉ちゃんは18歳で妊娠した。
お姉ちゃんは「産みたい」と言い、お母さんは最初は反対していたが、最後は「頑張れ」とお姉ちゃんの背中を押した。
しかし、カズヒコは分かっていた。
お母さんが相当無理をしていたことを。
だからこそ早く自立したい、僕は迷惑掛けたらダメだと考え、
進学を諦め就職することにした。
中卒だなんて…ちょっと思うところもあったが、もうこれしか道はなかった。
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続きはまた小瓶を流します。