親になる自信がない。
まだ学生なので、そんなに焦る必要は無いとは思う。
けど、最近よく考える。
道を踏み外さないように育てる自信がない。犯罪をしないように育てられる自信がない。子供の絶対的な価値観として扱われるのが怖い。理想を押し付けてしまいそうで怖い。過度な期待をして辛い思いをさせてしまうのが怖い。居なければ良かったって考えてしまうかもしれなくて怖い。手を上げないなんて誓えない。そんな寛容さなんて持っていない。金銭だって、どうにかなるなんて簡単に言えない。自分が育てられた環境をそのまま子供に用意できる可能性だって低い。そもそもずっと好きでいられるのか。
「親に向いていない要素」はいくらでも挙げられる。それくらい人間として欠落しすぎてる。
少し前までは、自分が親になることを全く想像していなかった。産む産まないの選択はなくて、ただ産めないと思っていた。選択が存在していることすらすっかり抜け落ちていたというか。勿論そういう願望もないし、悩んだことだって一度も無かった。
友人に「親になっていいタイプじゃないんだと思う」というと、「そこまで考えてるならそうならない気がするし、そう思ってることがちょっと悲しいかな」と返された。悲しいと思われるのが新鮮で、そこで初めて選択肢の存在を自覚した。
インターネットでそれっぽいワードで検索してみると、「毒親」や「虐待」ってのが背景にある場合がほとんどだ。私はそういうのは一切ないし、むしろとても良い親だと思っているし感謝している。それならどうしてこんなことを考えてしまうのだろう。
子供は好きだと思う。親戚の小さな子供の相手をするのは楽しい。電車とかでも、ちょっかいを掛けてきたりするとノリノリで遊んでしまう。でもその楽しさは他人だからこそなんだろう。四六時中一緒にいる親は、こんな気持ちではないはずだ。そう思うとやっぱり親には向いてないだろうと考えるし、たとえそうではなかったとしても、そう考える自分はやっぱり子を持つべきではないのだに行き着く。
「親に孫の顔を見せたらすごく喜ぶだろうな」とは思うけど、そのために子供ってというのは無責任すぎるし、「老後が云々」って言っても子供が面倒見てくれるわけでもないし。
言い訳みたいな反論ばっかりしか浮かばないのに、いわゆる結婚適齢期というものになれば変わるのか。産んでもいいなと思える意見を持つのか、それとも理屈抜きでそう考えるようになるのか。
これこそ正に「案ずるより産むが易し」ってやつなんですかね…。