人を救う医師になるため、必死に勉強するあなたが好きでした。東大なんて凄い大学をやめてまで医学部に入ったあなたの熱い意志が好きだった。恋人になれたとき、天に昇るほど嬉しかった。でもあなたは私といる時間より勉強の時間を選んだ。失恋後、私は薬学部で薬の知識があったから、研究室にあった落ち着く薬を飲んで、必死にあなたへの感情を抑えました。でも、溢れ出てきて、自分が抑えられなかった。そして私は、あなたに付きまといました。耐えかねたあなたは、私を逮捕して然るべき処置をとりました。もう二度と貴方には近付けない処置をとられた私には、謝る事すらできない。あなたにそういう処置をとられたショックでてんかんやアレルギーもでるようになりました。最後に、精神病院で療養して自然に接するうちに生きる苦しみに気づきました。例えば、アゲハの幼虫が、やっとのことでさなぎから蝶になる前に寄生されて食い破られるようなものなのだと。
大事なのは、今を精一杯置かれた場所で生きることだけなんだと思いました。
だから、もう私は貴方との過去を振り返るのをなるべくやめて、自分の人生を精一杯生きます。
でも、あのとき貴方と川辺で静かに身を寄せ合っているのは、本当に幸せだった。伝えられなかったけれど、私の人生に彩りを与えてくれてありがとう。