霜月上旬。
大神宮の辺りを歩き、涼しい夜の空気と余韻を楽しんでいた。
小林研一郎さんの指揮を見た。
嬉しい感覚を呼び覚ます体験。
どれだけ疲れていても眠れずとも、外に居て本心から気をゆるめた事などなかったというのに。
ただ、一点にのみ意識が向いた。
子供達と一緒に外に身をおく際、何かに集中していても周囲の気配をこれほど忘れたことなどなかった。
緊張をとかれた。
夜、家の庭に出て毛布にくるまりながら、空を眺めていると、そのまま眠ってしまいたくなる心境にかられる感覚。
余計な力が抜けて、月を眺めていた時のような幸せ。
不思議な人だと思った。
私
幸せだった。
おばあ