「大好き」
『……』
「大好き」
『…はぁ……』
「だーいーすーき」
『……言いたいことはそれだけですかー』
「ふふふ、うん」
結局無視しきれてないからあなたは優しいです。まだ慣れないんですね。
『どうして、電話今日なの。明日とか明後日の方が時間あるじゃん。』
「それは……理由は、くだらないよ」
『ふーん……』
「……ちょっとね……恋しくなっちゃった」
そう言うとあなたは短く笑っただけでした。
「あ、あと、わたしは、嫉妬深いです。」
『そ。……俺なんかした?』
「いや、まぁ。話すなとは言わないけど」
『でもさ、話し掛けられたらしょうがなくね?』
「んー、だけどね……まだ、もう少し、あなたを独占していたいです。」
『……頑張ってくださーい。』
何をだよ。
電話越しの普段より遥かに優しくてとろとろしてておかしな空間がとても好きです。
付き合ってもいないのにこんな滑稽なことをしてるなんて妙ですね。