この世には、どれだけのアート作品があるだろう。
あの椅子は、あの公園は、あの音楽は、あの空間は、あの絵画は。
才能ある誰かが作り出した作品でこの世は溢れている。なんて素敵な世界だ。
そう思って美大(芸大?)に入学した。有り体に言って「上手い人なんざそこら中にいる」状態。
それを見て自分はどうなんだろう、上手い方なのか下手な方なのか。
どっちでもいいけど、要は個性が大事で。(自分的には下手な方だと思ってる。)
こんなに上手い人がいるんだから、私一人頑張らなくてもなんとかなるんじゃないか。
それでも作品を作りたいと思い、こんなもの作ってどうにかなるのか。意味なんてあるのか。
全然授業と関係ない絵を描きながらそう思う。授業で習った事は全く活かしてない絵。ただ描きたい事を詰め込んだ抽象画。
上手い人なんざそこら中にいる、じゃあその上手い人が出来ない事を私はやろう。それが下手な絵だったとしても
それはきっと私にしか出来ない事だ。
こうじゃないと駄目だ、そういう概念にとりつかれた瞬間、何も生み出せなくなる。下手でもいい。何か創ろう。
それがきっと大事なんだ。