私、クソ不細工。親友、超絶美少女。なんでお前ら仲良いのって言われるけど、確かに趣味が合うってわけじゃないし…なんでだろう、って考えてみても共通点は特に無しで。私はガチオタだけど、彼女は一切マンガアニメ見ないし、服の趣味も違うし、異性の好みも正反対。強いて言うなら幼稚園から中学まで同じっていうのがあったけど、一回も同じクラスになってない。むしろ高校離れた今の方が仲良い。不思議な関係だった。
まあそんな彼女、一昨日うちに泊まりに来たんだ。
普通にくだらない事ぐだぐだ話してたら、なんとなく「なんで貴方私と仲良いの?」って言葉が口に出た。
彼女の答えを完結に纏めると「だってかっこよくて尊敬してるし、誰よりも一緒にいると安心するから」だって。
尊敬?って聞いたら、頭が良いし服おしゃれだしなんでも出来るじゃん、って言われたけど、私そんな事ない、全然。服は母がファッション系の仕事してるから色々知ってるだけで、勉強も運動も人よりちょっと、って感じ。絵を描くのとヒップホップは好きだけど、趣味なだけで得意ではない…
そして彼女は言った。いいじゃん、って。色々出来るっていいなって。私は憤り通り越して呆れを感じた。でもなんだか、すとんと肩の荷が下りた気がした。私達は互いに無いものを求めあっているのかも知れない。
私は自分全体が嫌いだったけど、特にコンプレックスだったのは顔。本当に常時マスクで隠さないと私生活に影響出るくらい。そして極度の男性恐怖症。だから女の子からの嫉妬を受けず、交友関係が円滑に進む。一方彼女は誰もが認める美少女で、男には全く困らないのだけれど、確かに出来る事が人より少ない(まあそれは周りの男子が全部やってくれるっていうのもある笑)し、だからこその嫉妬だとかを請け負ってしまって、よくいじめられていた。
書いてて思い出したんだけど、私一回彼女を助けた事あるわ。いじめられてた時、私だけが彼女の味方だった。でも当時は仲良くならなかった。むしろ助け出した後、彼女は逆に私を標的にしようとした。そして片思いしてた男の子も獲られた。若かったね、小学生の時だ。
憎いねぇ。
私のベッドの上、美少女の寝顔は、本当驚くほど美しくて羨ましい。あー確かにこれは惚れるわ。細くて、小さくて、綺麗。盗撮した。可愛いもん。でもちょっと心配になるくらい可愛い。今まで何回か男性トラブルあったらしいけど、これからもどんどんそういう目に遭っていくんじゃ無いかな。無防備だし。ちゅーしても起きなかったから、こいつ男の家行ったらヤバイと思う。笑っちゃうよ、ムカつくな、色々。
大っ嫌いだけど、好きだわ。