謝りたい。
謝ってしまいたい。
君に心を許せないということ。
君をさしてすきでないこと。
弱いくせに、私と同じくらい弱い癖に、
プライドばかり高くて、夢を追いたくて、
他人を謗って、自分は性格悪いとか嘯いて、
そんなところで揺れている自分自身に酔ってる君が苦手でしかたがない。
それを察してしまえる以上、所詮私も君と同じ生き物なのかもしれないけれど。
何より悲しいのは、
そんな君が傷を抱えながら、私を頼ってくることだ。
頼らないで。
私は君を理解できない、寄り添えない。
考え方が根本的に違うことを、考えずにはいられないから。
私の考え方を君に話せば、君は立てなくなる。
そんなことを言えずに、無論他の誰にも言えずに、君にへらへら笑っている私が気持ち悪くてしかたがない。
ならば、断ち切って仕舞えばいいの?
私が私と君と、まわりの全員に正直でいるために、ただそれだけのために君を傷付ければいいの?
酷いエゴ。
それに、傷ついた君をこれ以上見るのは忍びない。
これも、まあ、エゴか。
本音ね。
多分、君に寄りかかられるようになる前に、
迂回することは出来たんだって思う。
それでもしなかったのは、
理解できないとか思いながらも、どこか親しみを感じてたんだよ。だって、一緒にバカやってて、楽しかったんだもん。
狡い?狡いね。
この道を選んだのは、私だ。
君を好きでなかろうと、
君と一緒に居るのを選んだのは私。
私は君を裏切らない。
優しい嘘には責任が伴う。
一生、誰にも、この嘘は話さない。
そんな、小さな決意と、私の奥で行き場を失った本音を
宛名のない、差出人不明のメールに託します。
偶々拾ってしまった誰かさん、
どうか私を偽善者と呼ばないで。
それから、どうか、
もし私とその人の正体と繋がってしまっても
何も、何も言わないで。