夢を見た、義父だった人に殴られる夢
何度も、何度も、忘れようと努力しているのに、何度も見るのだ
見る度に、違うシチュエーション
だけど内容を一言で説明すると、いつも同じ言葉
笑いながら、狂ったように叫ぶ男
吐き気がするほどの暴力と痛み
私の存在をすべて否定する言動と、それを止めずに肯定する周囲
もうすぐ一年が経とうとするのに、未だに私はあの日の恐怖に囚われているのだろうか?
母が毎日のようにその男と連絡を取っていることを知りながら、私はそれを黙認している
殴られたのに、怒鳴られたのに…
どうして傷つけてくる相手を許せるのだろうか?
私はきっと、母のそばにいるのはダメなんだと思う
甘やかしてくる母を当たり前のように受け入れて、ぬるま湯のような生活
だけどそれこそが私の一番の弱さに繋がっているのかもしれない
自立の方法なんてわからない
気が付けば泣いている不安定な情緒と脆い精神
多分、私は少なくとも三年前から、何らかの方法で親元を離れるか、何らかの処置を受けるべきだった
優しい母が、昔から徹底的に否定してきたことを認めるべきだった
「精神病なんて、頭のおかしい人間しかならない」
母も周りも、私を取り巻く環境はあまりにも強固な考えの持ち主しかいなかったが
私の言動が昔から一般的に見れば、弱くておかしいこと自体は認めていたのだ
だけどそれを病名として当てはめるのが許せないから「繊細な子」として思い込もうとしていたのだろう
その点、私を罵った義父だった人の方が正しかったとも言える
後にも先にも、私を「おかしい」と喚く人はたくさんいても「きちがい」だって殴り飛ばした人間はいないだろう
弱いことは罪なのだろうか?
人より泣き虫な人間は生きていてはいけないのだろうか?
少しだけ考えるのが遅かったり、理解力が足りない人は、一緒にいることすらも憚られる存在なのだろうか?
置いていけないものが私のそばにいる限り、生活圏を変えることはできない
だけど、このまま私は真綿で首を締めるように腐っていくしかないのだろうか?
一人で勝手に怖がって決断できない人間なんて、一番迷惑
そう分かっていながら、私は今日もぼんやりと外を見ている