何度かお世話になった、宛名のないメール。
今不意に思い出して帰ってきた。
以前流した小瓶を読み返せば
幼い私の姿がそこに。
小さな悩みだなって今は思うけど
当時は私の中で大きな悩みで。
こうして今、少し笑えるのは
余裕ができたからなのかな、なんて。
私は人に言葉を伝えるのが苦手だから
誰かのためになるような言葉は言えない。
だから流した小瓶にお返事をくださる方は
私の中で師匠のような、そんな人。
いつかはってずっと思ってたけど
未だに誰かの小瓶にお返事を書くのは難しい。
私の言葉でその人が良くもなるし悪くもなる。
それが少しだけ怖い。
言葉はすごい。
たった一言でその人を救うことも傷つけることもできる。
私には言葉のトラウマがある。
心も体も幼かったあの頃。
大切な人を私の言葉で傷つけた。
取り返しのつかないことになった。
自分のしてしまったことの大きさに気づいた時は遅かった。
情けなくて、情けなくて、どうしようもできなかった。
ごめんって謝ればよかったのに、それすらしなかった私は
かなりの臆病者だ。
そんな人と近々再会することになっている。
言えるだろうか。
あの時言えなかった、ごめんねの一言を。
あの頃よりも少しだけ心も体も大人になって
人を傷つけるような言葉は言わなくなった、はず。
だけどまだ、人を救えるような言葉は言えない。
いつか言えるだろうか。
あなたの言葉に救われたの、って
言われるような日が来るだろうか。
ここで私は何度も助けてもらった。
今度は私が紡いだ言葉で
誰かを救いたい。