高校時代好きだった先生の話。
昇華したい話を聞いてください。
高校に入学した年に、その先生も赴任してきました。私立の高校です。
全校集会でみかけたその先生に目を奪われていました。
小柄で色白、男なのに倒れそうな感じ。どこか虚ろな不思議な雰囲気…。
名前も知らないその先生を再び見かけたのは職員室掃除の時。進学クラスの職員室に先生の席はありました。
名前もわかり、隣のクラスの数学を担当であることを知りました。
放課後の希望者講習、先生の数学をとりました。
どうにかきっかけを作りたかったのです。
講習の時間、じっと先生の話を聞いていました。
その休憩時間に、初めて話しかけました。
それがきっかけだったのか、掃除中や放課後、話したり個人的に数学を習うことが多くなりました。
自分の中でどんどん特別な存在になっていっていきました。
告白まで2年かかりました。
高校3年生の春。やめとけばよかったのに、初めて持った1年生の担任クラスの子に先生を取られてしまった気がして止められませんでした。
ありがとう、付き合うことはできないと。当然でした。
そこからギクシャクして、そのまま卒業式を迎えました。
私は大学に進学し一人暮らしを始めました。
1年目の冬。試験勉強の間に、ふと思い出して先生にメールしてみました。
その日から再び連絡を取り合うようになりました。
彼氏がいて、先生に恋愛感情はありませんでしたが、年に1~2回、帰省した時に会うようになりました。
私が電車で最寄り駅までいって先生の車の中で会って話して帰るだけ、から、だんだん食事をするようになったり、手をつなぐようになったり。
気持ちはありませんでしたが、高校生の自分ができなかったことをしてるんだっていう満足感だけ。それだけでよかったんです。
先生は出会った私立高校をやめ、県立高校の教員になったようで、実家から離れて一人暮らしをするようになりました。
その年の夏。いつものように帰省のついでに先生の街に会いに行きました。
先生の車でドライブして、食事して、買い物して。
最後、会う前からお願いしていた数学を教えてと頼んだら、アパートに招かれました。
はじめは並んで数学を習っていたけれど、どんどんスキンシップが多くなり、気づいたらキスをして。
最後までしました。
きっとこれは後悔していないと思うけど。これ、間違っていたんだなと思います。
でも今戻ったとしても誘惑には勝てないと思います。
彼氏のことが考えられないほど先生への想いが一気に再燃しました。
私、子供じゃないので、なんとなく気づいてはいたんです。
都合のいいように使われてるんだろうなーって。
一回り歳が離れてたら結婚とか考えられないだろうなって。
でも重ねれば重ねるほどもっとほしくなる。
帰省のたび予定を合わせて、遊園地や水族館でデートして、ホテルでやる。
どんどん狂ってく。
でも届かないほど欲しくなる。
大学を卒業して、地元の県で就職するって決まって。
試験も終わって
卒業式も終わって
はっきり振られた
悔しかったけどこんな結末だって予想できてた。
それでも連絡が来るのには腹が立った。
就職してからも、気持ちがなかったのに何回かしちゃったけれど。
それから職場で全部ふっ切れるくらいの人に出会った。
その人と付き合って、結婚の話が出て
たまたまのタイミングで先生に伝えたら
おめでとうって
婚約者に内緒でお祝いをしてくれた。
最後、最後って思って会った。
結末はきれいな話なんかじゃない。
「おめでとう」「最後にホテル」「お願い」
って。最悪。
きれいな思い出で終わりたかった。
真相は「婚約者いる女をホテルに誘って、自分はその3カ月後に同僚の30代後半女と挙式」
最後、ぶち壊された(笑)
なんだか嫌だなあ程度の事だったのに
一気に人生の汚点になった。
これからは自分の幸せのことだけ考えるように前向きになっているけれど。
正直何だったんだ、先生。