この時期いつも寂しくなる。
本当は一人で大丈夫なのに弱くなってしまう。
冬がそうしているのかもしれない。
寒いから人肌恋しいのかもしれない。
そんな時にどうしたらいいんだろう。
諦めかけていた人のことが蘇ってしまう。
どうしようもなく好きだと言いたくなる。
でもそれはいけないこと。
大晦日電話してくれるって言ってた。
まだ31日の16:30。
本当にしてくれるだろうか。
彼女にとって自分はなんなのだろう。
本当に気まぐれで触れてきたと思ったら離れていく。
想うのはいつも一方的で、彼女は言われた言葉を鵜呑みにする。
本当はそんなこと思ってないよ。
本当はもっと苦しんでいるんだよ。
そこに気づいて欲しいんだよ。
そんな無理な願いがチクチク心に鈍く刺さっている。
前は彼女のことを愛していたのに、
同性をノンケが好きになるはずがない、自分が傷つかないように、と可能性を潰し続けて好きなのかすらわからない。
いっそ嫌な感情が刺さるようになった。
どうせ今夜も電話するとか言っておいて忘れているのだろう。
今まで何回夜遅くまで寝ずに携帯の画面が変わることを信じて一人待ち続けたことだろう。
あの時は寒かった。
いつも自分ばっかが想って舞い上がってまるで馬鹿で嫌になって。
電話をかけてくれた時は自分から電話が切れなくていつも彼女に頼んだ。
電話が切れたあと、舞い上がっていたのは自分だけだ、切られたんだ、と自分に思いしらすために。
そうでもしないと自分が惨めで滑稽で耐えられなかった。
漫画では主人公が舞い上がって馬鹿になって嫌になっても必ず相手が救ってくれるのに
現実じゃありえない。
リアルではいくら自分が自己嫌悪に駆られたても、その時彼女はこっちのことすら忘れているんだ。
虚しい。
これが正しい表現だろうか。
空っぽなのか。
思考が止まってしまう。
やらなければいけないことがあるのに。
だから
さっさと彼女のことなんか忘れてしまえばいいんだ。
好きだと気付いて1ヵ月でそう思った。
(一時期彼女に期待していた時期もあった。)
でもそれからも1年以上経つ。
友達には忘れることが大事だとか
時間が解決してくれるだとか
偉い口叩いていたくせに
自分はそれが全然できていない。
どんどん溶けて煮えてドロドロになってしまった。
こんな感情サッパリ忘れられたらいいのに。
こうやっていても忘れられないんだから
残る解決法をすればいいんだ。
さっと告白して振られて仕舞えばいいんだ。
もしかしたらちょうどいいかもしれない。
もし
今夜電話がかかってきたら告白する。
今夜電話がかかってこなかったらこのまま。
こんな自分ルールでどうだろう。
でも
ヘタレな私が、好きなんだ、なんて言えるのだろうか。
彼女の面前で言うよりマシか。
そんな風にあちこち考えてもきっと彼女は電話のことすら忘れているんだ。
まあでもきっと
電話がかかってきてもカミングアウトすらできないんだろうな。
自分が情けない。
もっと強い人になれたらよかった。