精神病にならなかったら
私の人生
だいぶ違ったものになったんだろうな
中学であんなにいじめられなかったと思うし
高校を転校することもなかったと思う
原因はいつも私にあって
私のせいだっていうのはわかってる
人のせいじゃない
あと病気のせいにはしたくないし
しちゃいけないと思ってる
でもやっぱり
病気じゃなかったらとか考えるし
症状が悪化したときのことを思い出して
時々消えたくなる
逆に病気になってよかったこともある
たとえば障害のある人とか
マイノリティの人について
考えられるようになった
旧優生保護法のニュースは
とても人ごととは思えなかった
将来が不安
就職も不安だけど
最悪フリーターでいいかなって
とりあえず
何かしらお金を稼いでいればいい
人間関係の方が不安
転校したのもあって
友達と離れ離れになってしまった
新しい環境が不安で
友達を作るのも苦手だから
この先ひとりぼっちかもしれない
好きな人とも離れちゃったし
寂しくて寂しくて
何で転校したんだろうって
今更
すごく後悔してる
でも仕方がなかったんだ
学校全然行けなくなっちゃって
留年するかもしれなかったし
留年するより転校した方が
自分にとっていいって思ったから
仕方がなかったんだ
私の青春は終わったんだなって思う
前の学校の高校生活そのものが
青春だったんだって今になってわかる
第一志望の高校に通えたし
本当に楽しかった
ずっと輝いてる
あのキラキラした思い出の中に
私がいるだけで
それだけで十分
高校生らしいことは
一通りやったと思う
文化祭とか野球応援とか
周りの人も優しかったし
本当に大事な思い出
皆
私のこと忘れると思うけど
私はずっと皆のこと覚えてる
いつまでも忘れないでいたい
違う人生を
いつまでも頭の中でなぞるよりも
病気を受け入れて
今を生きる方がいい
後悔も全部背負って生きていきたい
ななしさん
私の友達とあなたがまったく同じです。
大学の友達でしたがやはり精神を病んでしまって、遠い地方の実家に帰っていきました。事情が事情だけに気軽に連絡を取る決心がつかないまま月日が経ってしまいました。
友達の家に集まって鍋パーティーとか、女子会で初めてお酒を飲んだ時にすぐに真っ赤になって寝てしまって連れて帰るのが大変だったとか、忘れていませんよ。
タクシーの運転手に「ももたろう~!(飼ってる犬の名前)」と絡んでいたのも……笑
この小瓶を読んで、思いきって連絡してみました。
声が随分明るくて、通院は時々してるけど、働いているそうです。
中退の日、少し泣きながら彼女を迎えにきたお父さんもすっかり元気だそうです。
あなたのおかげで、昔の縁が取り戻せそうです。
ありがとう。
あなたのことも、覚えていてもらえると思いますよ。