私は小さい頃から虐待されていた。腕を降り下ろして殴ってくるあの手が怖い。
私の体を蹴ってくるあの足が怖い。
怒鳴って私を叩かないで。お願いだから。きちんと謝るから。お願い。
押し入れに入れられて暗い、助けて、と叫ぶ愚かな私。誰も助けてくれないのに。誰も見方になんてなってくれはしない。
解ってたのに、どうしても期待をする。
期待したぶん裏切られたとか意味のわからないこと言うくせに。
希望を持つことができない。
クラスでテンションが上がった男子が腕を勢いよくあげる。ビクッと私の体は震える。
殴られるときの恐怖を思い出して体が震える。
先生に怒られたときだって体は震えていた。殴られてはいないのに。怒鳴られてはいないのに。
どうしてもトラウマが蘇る。楽しかったことの方が少ない。
忘れたい。でも忘れることなんて出来ない。
今日だってふざけて叫ぶ男子が怖く感じた。誰でも良い。私に大丈夫といって欲しい。
私を安心させて欲しい。