仔猫もらった
正直いらなかった
仔猫はお婆ちゃんの家で生まれた
牝猫を外飼いしてて 避妊もしないで
仔猫をゴミ袋に入れて捨てる人だった
お母さんは訪問看護師だったから
お婆ちゃんが今ちょうど 仔猫
捨てようとしてることに気付いた
お母さんは
「お世話するなら貰ってくる」
って私に言ってきた
私はいらないと思った
仔猫がゴミ袋に捨てられてるのは
悲しい 可哀想だったけど
だから私は
「貰ってくるなら世話する
来なかったら いつも通り」
って言った
「いらないの?」
「いらないけど、来るなら世話する」
そうしたら 仔猫が来た
2匹来た 5匹生まれたけど
他の3匹は また
里親センターに預けて
持ってみた
本当に軽かった
可愛かった 声が小さくて
なんか 握り潰しちゃいそうで
怖かった 触りたいけど触りたくない
ソファー登ってる時とか
足滑って落ちたら 骨折するんじゃないか
死ぬんじゃないかと ヒヤヒヤした
5歳の妹に怒った
追いかけ回して 大声出して
捕まえて 乱暴に落として
ほんとに 死んじゃうと思って
仔猫に悪影響だから
日焼けしたくないけど ほんとに
遮光カーテン取って
昼夜逆転で
夜中に明るくするのも やめた
でも
今仔猫が死んでも 悲しくない きっと
ななしさん
私の祖母も、飼い猫が生んだ子猫をまとめて肥料袋に入れて川に流すような人でした。
彼女はもう亡くなっていますが、5人の子供を生んで、1度だけ家の金銭的な事情で堕胎しています。
本人に確かめることはもうできませんが、当時は彼女の意志でお腹にいる子の生死を決めることはできず、同居の姑や舅が自然とそれを決めていたようです。
彼女からすると、それ(生む側の意思はいつもそっちのけ)が当然だったので、母猫に同じことをしてもそれは当然のことになるんだと思います。
彼女が姑と舅にされたことは「当時当然だった」のだから彼女が悲しんでも仕方ないし(でもその悲しみは隠れた所にずっと仕舞ってある)、彼女が母猫にそれをしても「当然のこと」になってしまうのです。
私達の生きている時代が昔よりましになったことで、連れて来られた子猫がどうしても愛のない飼い主(に見えてしまう祖母)に飼われている可哀想な雌猫の子供に思え、あんまり感情移入してしまうとあなたがその中に引き込まれて辛くなるので無意識が予防線を張っているのだと思います。
「あなたが優しいことを無意識は知っているから、予防線を張って守っている」んだと私は思いました。
「幸福の王子」になられては本能は困るんです。