青い山羊
その回答を探すために私達は生きてるのだろう。
ただ、死んじゃった瞬間に自分が知らない知人が増えちゃうから
それだけは選択肢に入れないことをオススメする。
「助けて」「苦しい」と声をあげても
「ガンバレよ」「苦しいのはみんな同じ」なんて適当にあしらわれて突き放されて。
仕方がないから自ら命を絶ったら
「もっと言ってくれれば…」「なんで黙って逝くんだよ…」なんて的はずれなことを言って私の遺影や私の家族の前で被害者ぶって話を始めて。
家族たちも体裁のために「そうだよね」「ありがとう」なんて言っちゃう。
そして年月が経てば素性もよく知らないただの顔見知りに「昔、知人のことを救えなかったんですよ…」なんて悲劇話の語りダネにされて。
私は、それが嫌だと思ったから生きようと思ってる。
知らない知人は必要ないから。