名前のない小瓶
何の為に、ですか…
どうしてそんな問いが浮かんだのか、その経緯はわかりませんが、何か虚しさか、耐えがたい苦痛を感じているんでしょう。
人間が生きるのって、何というか、ただの自然現象に近いのかもしれません。社会なんていう仕組みがあるからどうしても人の役に立たなきゃ、迷惑をかけないようにしなきゃって思いますけど、人間なんて記憶力の悪いただの獣です。良いことをしても悪いことをしても、歴史教科書に載るほどのことをしない限りは、やがては忘れられます。
だから、何の為にでもないんだと思いますよ。冬になったら雪が降るけど、別に雪の方はスキー場を儲けさせてやろうとか、都心の交通を麻痺させてやろうとか思って降るんじゃない。降った結果として人間が勝手に騒いでいるだけ。なら、自分の行きたいところへ行って、適当に雪を降らせておけば、中にはスキーができると言って喜ぶ人もいるだろうし、電車が止まって仕事に行けず怒る人もいるだろうし、その他の人たちは気にも留めないでしょう。
ツラいなら、少しでも自分の楽な方へ行けばいいと思います。