あなたと付き合ったのは2年。
半年は一緒に住んでたね。
転勤になって、遠距離になって1年と少し。
来年は一緒に住もうと約束したのに、些細な事で喧嘩して、別れることになった。
あなたは仕事で精一杯で余裕がないと言ってたね。
そんなあなたを支えたいと思っていたのに。
あの頃はこれ以上に悲しい事はないと思った。
別れて3ヶ月してから、部屋に残ってたあなたの荷物を私は全部、あなたに送った。
ちゃんと会って話そうと言っていたのに、結局出来ないまま…。
前に進まないといけない、そう勝手に思った。
あなたと別れて半年と少し、仕事帰りとてもそっくりな人を見た。
こんな時間、こんな平日、こんな田舎の駅に居るはずがないと、私は目があったのに知らないふりをした。
その数日後に、あなたが亡くなったと連絡をもらった。
自殺だった。
もう荼毘に付されていて、会えたのは小さな白い箱だった。
連絡をくれたあなたのご家族に私は泣いて謝ってた。
ごめんなさい、ごめんなさいって。
あなたのご家族は言っていた。
もう別れたと聞いていたし、あなたのせいだとは思わないでって。
参列したみんなにあの子の写真とか何かあればもらいたいって。
あの時会ったのは、あなただった?
私が早く一緒に住めていたら、
何かできたら、あなたを守れた?
自分を責めてしまうよ。
あなたは私をどう思ってるかな。
助けて欲しかったと、怒ってる?
あなたのご家族に、伝えていいかな?
普段、顔にあまり出さないけど私にご家族の話をする時、いつも優しそうに笑ってたこと。
どんな物が好きか、どれがお気に入りの物か、とか。
話してもいいかな?
家族がまたこうやって揃えるようになったのは姉のおかげだと、いつも言っていたこと。
私はまだ受け止められないよ。
あなたに会えるような、話せば答えてくれるような…。
でも、会えないんだよね。