粘着系女子の15年ネチネチ。
彼がいなくなってから私はおかしくなってしまった。
毎日再生されるのは彼との思い出。
楽しそうにしている男女二人組の姿を外で見るたび、
彼と居た頃の記憶が蘇えって胸が苦しくなる。
おいしいもの、綺麗な景色、楽しい事があるたびに
どうして彼がここにいないんだろうって思う。
彼となら、…、もしたかったな。
楽しかった思い出のあとは、どうしようもない孤独に襲われる
時が経てばそんな感情が薄れるなんて嘘だった。
日に日にひどくなってくる。
夢の中でも彼が現れる。何をしてても、彼のことをすぐ考えてしまう。
彼のことを考えない時間の方が少ないだろう。
孤独な感情も大きくなっている。
彼のことを考えて何も手に着かないことも珍しくない。
もう彼じゃなきゃだめだ。
たとえどんな王子が来ようとも、
彼のキスでもなければ私はきっと目を覚まさない。