やっと、旦那から離れられた。
随分時間がかかってしまったけど、やっと公的に離婚届が受理されて、ほんの少しだけ平和になった。
離婚の直接的な要因は、私が殺されかけたこと。
顔を殴られて、肩を殴られて、首を絞めながら何度も車のシートに押しつけられた、らしい。
警察でそう言われたけど、正直ほとんど覚えてない。
そのときは、怖くて、苦しくて、でもこれでやっと楽になる、やっと離れられるって思ってた。
だって、「死ぬくらいなら別れる」って言ってくれたことが嘘だったんだもの。
『自分が死んだら実家に帰ったらいい。そうじゃないなら離れさせない。お前は、俺の人生をめちゃくちゃにしたんだから、一人だけ逃げるなんて許さない』って。
だから、もう死ぬ以外どうにもならないのかなってずっと思ってた。
警察を呼んだ人を、止めに入った人を少しだけ恨んでた。
「どうして、やっと楽になれるのに止めたの。死にたい」
...今は、あのときに助けてくれたことを感謝しています。
死んでしまったら、なんにも出来なくなってしまっていたことに、やっと心から思い至ることができました。
もう伝えるすべはないけれど、本当にありがとうございました。
少しだけ、吐き出させてください。
もともと彼からのモラハラやちょっとした暴力はずっとあって、この事件の2か月くらい前から
『お前は同居人でも、ましてや妻でもない、ただの奴隷だ』
『愚痴をきけ、そのことの解決策を示せ、ただしそれでも改善されなかったら、どうなるか言わなくてもわかるな』
『上司に色々言われるのも、取引先が常識はずれなことをするのも、全部お前のせいだ』
『このくらいのことを言われたからって泣くな。早く普段通りに戻って俺の愚痴をきけ』
『また飲み会で上司に色々言われた。早く迎えにこい。俺がスッキリするまで寝れると思うな』
『お前のせいで降りる駅を間違えた。もういい。このままどこかに泊まるから、その分の代金と慰謝料払え。殴らせろ。覚悟しておけ』
...これ以外にもいっぱい。
ただ怖くて、機嫌を損ねないように頑張って、でも何をしても逆効果で、話すことも顔を見ることも自分の意思を示すことも出来なくなって。
そのせいで更にイライラさせて、怒鳴られる。
ずっとずっとその繰り返し。
物理的に離れた今でも、怒鳴り声を聞いたり人の怒っている顔をみると頭が真っ白になる。
まだしばらくはこの状態なんだろうな。
でも、今は前ほど怖くなくなってきた。
話せる場所がここしかなくて、何度か小瓶を流して、返事をもらえて。
心配や共感の言葉をもらえて少しほっとできて。
きっとそれがなかったら、もっと早くにダメになっていたと思う。
まだやらなきゃいけないことはいっぱいあるけど、やっと前に進める。
明日から大型特殊免許をとるために自動車学校にいって、春になったら実家の農業を手伝って。
家に遊びに来る動物たちに癒やされて、いっぱい写真とらなきゃ。
だから、どうか彼も元気に過ごしてください。
私たちの可愛くて、泣いていると近くによって慰めてくれる優しくて、賢くてイタズラ好きのフェレットを長生きさせてあげてね。
あの子の最期まで一緒にいてあげられないことが心残りです。