ずっと。
ずっとずっと好きだった物語たちが、ある日何も残さず消えていた。
pixivの二次創作小説だった。
二次創作小説だけど、今まで出会ったどの物語より好きだった。
こういう言い方したらアレだけど、実は本家よりも好きだったんだ。
インターネット上で小説が読めていることが奇跡に等しい事なんだと、初めて理解した。
でも勉強料にしては高すぎた。
今まで読んできた物語の中で最も好きだった。
まさか、まさか消えるなんて。
休載します
そう言って嫌な予感はしたのに。
何故あの時の私は保存しておこうと思わなかったのだろう。
消した作品が読まれ続けるのは嫌なのは、私自身物語を書くから分かるけど。でも本当に好きだったから。
また、いつか
貴方はそう言っていたのに。
何故アカウントごと消してしまったのですか。
私はいつまでも待つつもりだったのに。
例えその日が来なかったとしても、貴方の作品がそこにある、貴方が居たという証がそこにあるだけで、それで良かったのに。
彼らはどうなってしまったのですか。
無事元の世界に帰れたのですか。
彼を救うことは出来たのですか。
いつの日か。また、いつか。
貴方が再び舞台装置の1つとなる日を夢見て。