私は、自分の終わりの日を決めています。
具体的に日付などを決め、心を固めたのは、ここ数年内のことです。今は、二十代最後の年です。
学生時代は、死にたいなんて思ったこともなかった。
正社員として、いくつかの職場を経験してきました。世渡りは不得手ではなかったので、転職もでき、仕事はありました。けれど、どこへ行っても、いやなことが起き、それが頭に詰まって流れなくなりました。
いつも、いつも、それは他者から押しつけられるものでした。
私は、人間がきらいになりました。心底きらいです。もちろんいい人もいる、けれど、いやな人間のほうが遥かに多いのです。こちらがなにをしなくても、悪意を向けてくる人間がいるのです。
買い物をしているだけで、知らない人に背中を押される。スーパーで立ち止まってメモを見ていれば罵声を浴びせられ、カゴで殴りつけてくる人がいる。意味のわからないクレームも、同僚からの嫌がらせも、日常茶飯事です。
HSPなので、他人の匂いも声も感触も姿も、すべて不快です。他人の存在自体がおそろしく思えます。
すべての他人が臭く感じる。部屋の外気を汚いと思う。部屋のチャイムが鳴ることが、堪らなくこわい。イヤホンの外から聞こえる物音がこわい。上司の顔色で、言葉にされなくてもなにを考えているのかわかってしまう。他愛ない一言が一日中胸に刺さり、帰宅してから一人で泣く。
……たぶん、私以外のだれにも理解できない感覚なのだと思います。同じHSPの方でも、感じ方はそれぞれなのですから。
こんな私でも、思いを寄せてくれる男性がいます。
でも、彼は弁護士です。それに比べて、私は終活のために会社を辞めたので、今やただのニートです。恥ずかしくて、秘密にしています。
それに、私はノンセクシャルです。どれだけ思いを寄せられても、どれだけ私が彼をいい人だと感じようと、私は彼と触れ合うことはできません。たぶん、手を握るくらいでギリギリでしょう。それ以上は、嫌悪で堪えられないと思います。
私は、男女の性に関するものに嫌悪を感じずにはいられないのです。ドラマも小説もそういうシーンが出てきたら目を逸らし、そのワンシーンだけで作品全体がきらいになることもあります。軽蔑されることを承知で言いますが、赤ちゃんや妊婦さんも、無理です。
そんな私と彼は、結婚してくれないでしょう。そもそも、彼に私はふさわしくありません。他者がおそろしい以上、同居も考えられません。
では、これからあと六十年もひとりきりで生きていくのかーー。そう考えたら、もう、無理でした。
頼れる実家も友人もない。
(正確には家族はいます。親友も。実家は裕福です。でも、彼らを無償で頼ってよいと思える自分がいません。彼らに迷惑をかけるくらいなら、あるいは、だめな人間だと思われるくらいなら、そこまでして生きていたいと思えません。これはただの私の自尊心です。)
人がこわいから外に出たくない。在宅で仕事ができるスキルもない。
そもそも、もう生きていたくない。
我慢して我慢して、自分の時間を削って仕事して、お金を稼いで……、そんなことをしてまで生きていたくありません。
これまでたのしかったことも、行きたかった場所も、欲しかったものも、死ぬことに比べたらどうでもよく思えます。死んでしまえば、もういやなことに出会わなくて済む。
すきなタレントさんが引退するところを見なくて済む。
親友が死ぬかなしみを味わわなくて済む。
こんな風に、ぐだぐだ思い悩む苦しい時間もなくなる。
自分がなんらかの精神疾患ではないかと考えたことは、いくらでもあります。
けれど、病院に行ったところで、精神科の先生が私を養ってくれるわけではないでしょう。
そもそも、他者がおそろしいのに、会って話すなんて、私には難しすぎます。外に出ることすら、何日も前から心の準備がいるくらいなのに。
現実が変わるわけでもないのに、治療費を払える余裕もありません。
お金がなければ生きられない社会。すきなことをしているだけでは、お金を得られない社会。
この世界は、私を救ってくれません。
当たり前です。だから、もうすきなことしかしたくない私は、ここから弾かれるのです。
書いていたら、すこしすっきりしました。
もう決めていることを考えて、こねくり回しても、仕方がない。
最後の一秒まで、あとは、すきに過ごします。
長々と、申し訳ありませんでした。
もし、ここまで読んでくださった方がいらっしゃいましたら、ありがとうございました。
どうか、あなたの前途は、明るいものでありますように。
ななしさん
学生のころ、30歳の誕生日まで生きてたら自殺しようと思っていました。今、とっくにその期限を過ぎていますが、結局、死にませんでした。卒業後しばらくして、自分から死ななくとも、待っていればいずれ死ぬと気づいたからです。生きずさらに対しては、図々しくなることで対処しました。
子供じみた人たちへの対処ですが、私の場合、世間に存在する人間の9割はバカだと割り切り、そう考えることにしています。たいていの人は、自分で自分の感情の処理ができず人に当たる幼稚なバカか、世間的な偽善を信じて他人に自分と同様に振舞うことを強制する、頭が空っぽなバカです。そういう人たちは、憐れむべき対象であり、怒りの対象ではありません。背後にあるロジックが理解できてしまえば、敵ではありません。
性的に潔癖なのは、ご両親の教育のせいではないですか?いやらしいことは良くない、と過度に言われませんでしたか?それとも、子供のころ大人に何かされましたか?潔癖症なのでしょうか、それとも、宗教的信念?…どんな原因があったとしても、世間一般ではみんなやっていることですので、悪いことではありません。感染症などの危険性もありますが、きちんと相手を選んで、一対一の関係を結ぶ分にはさほど心配もないはずです。もちろん、相手は慎重に選ぶべきですが。
あと、ノンセクシュアルなのと、性的なものに嫌悪を感じるのは別です。なぜなら、ノンセクシュアルなら性的なことには関心がないはずだからです。どうでもいいことを嫌う、というのは不合理です。人は、死を忌み嫌いますが、ホラー映画はドル箱コンテンツの一つですよね?性も同様の性質を持っているように思えます。なお、本当に好きな人とべたべたしたり、いちゃいちゃするのは、結構素敵なことです。癒されますので、少しずつチャレンジしてみることをお勧めします(し、あなたがたとえばキリスト教徒だとしても、神は浮気がダメだと言っているのであり、いちゃいちゃがダメだとは言ってなかったはずですので、ご安心ください。地獄にはいきません)。
必要であれば、精神科に行くのも無駄ではないでしょう。精神科医は、たいして助けにならない、どうでもいい話をするだけですが、腕が良ければ、ちゃんと効く薬を処方してくれもするからです。短期間、世話になるのなら問題はないでしょう。ただし、クスリの依存性を利用して商売しているクズがいるのも確かです。そういう医者は、精神的に弱く、自己を正当化しながら無自覚にやっているので気を付けてください。それなりに大きな病院の心療内科を受診するのが安牌かもしれません。
私も、お金儲けより、好きなことをしていきたいタイプなので、今のところ、仕事して、飽きたらやめて、しばらくニートをやって、また仕事してと言う無限ループにはまっています。この生き方はお勧めしませんが、それほど悪くもないです。最悪の事態に備えて、制度に関する知識をつけておくことで、かなりの安心感も得られます。
現実問題として、現代社会というシステムの内部で飢え死にするのは至難の業です。飢え死にしてしまう人は、適切に制度を利用できなかっただけです。他力もあるということを踏まえたうえで、好きに生きるのが良いです。人が、他者に頼らず自力で生きているのは、プライドがあるからであり、生存の必須条件ではないのです。
一応、私の場合は、まだ多少のプライドが残っているので、原則、自分の金は自分で働いて稼ぎますが、生保もらってパチンコやってる人も、吐いて捨てるほどいるというのが現実です。私は死なないことに決めたので、いざとなれば、プライドを捨てて、他者に依存してでも生存を選びます。なぜなら、それは「悪いこと」ではないからです…それが、「悪いこと」なら、社会制度として確立されているのはおかしいでしょう?モラルを語り、自分と同じ苦しみを他人に味合わせようという、意地悪な人々のことは忘れてください。彼らは、無意味です。
最後に一言。この世界にも、あなたの人生にも、達成しなければならない目標などありません。目標は、過渡的なものです。一方で、好きなことをするのは、生きる目的ではなく手段ですので、思う存分やったらいいと思います。弁護士の彼氏と、上手くいくといいですね。