言葉をかけられない小瓶を拾ったとき
死にたい 消えたい って
苦しい 助けて って
見えてるのに
聴こえてくるのに
なんにもできない つらい
想像してしまう。
自分の痛み抱えて
それでも
誰かの痛みを癒そうとする小瓶
そんな
やさしくて
あたたかい小瓶に
聞いてしまう。
「君は、つらくないの?」 って。
ふかく おちて
手が 届いたらいいのに
なんて
伸ばせない手でなにができるというの?
コロナだから、遠隔参拝の動画が多くなったんだろうと思う。
目に入って……そこから時々祈る。
自分が落ち着くためだ。
どうしようもできない問題を、神様に預けてる。
ずるいんだ。
浜に落ちてる小瓶が重いからって預けちゃってさ。
でも
でも……
自分じゃこんなことしかできないんだよ。
ずっといつもどうにかしたくてどうにもできない。
かける言葉ほんとはいっぱいあるんだけど
言葉って重い。
乗せたくない。これ以上重荷を乗せたくない。
気持ちを軽くする言葉がわからない。
ときどき書くお返事は、それでもいいと覚悟して書いてる。小瓶も変わらない。公に載る。ときに相手を殺すことを頭に入れて慎重に。それでも絶対に私は間違ってる。べつにいい。死にたいんだから、切腹するくらい大丈夫。地獄に逝くのも大丈夫。
だから私は
言葉を紡いでるんだ──
ごめん。
いますこしフィクションの世界の影響があって、頭に浮かぶ文字がぜんぶ物語のなかみたいな感じだ。ふわふわしてるんだ。普段より、もっと。
この小瓶が言いたいことは
遠隔参拝してるよ。
それでよくなるなんて信じてないけど、
それでみんなが楽になれたらいいな。
ごめんなさい。
神様も。いろんな人たち、生きてるもの、生きてないもの全部ごめんなさい。そしてありがとう。
こんなことしかできなくて。
こんなことだけをさせてくれて。
流れていけ。今日の、いまの この想い
どうか
どうか
祓え、清め、守り、幸え
生きやすく活きれるように
自死しなくていいように
お願いします。
お願い、します。