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糟糠の元妻に対し酷い仕打ちを行った戦前の落語家と、その落語家を、ウソを書いてまで持ち上げた作家

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今日は、いつもお世話になり有難うございます。

私が約1年前に書いた、「昔の天才落語家の栄光の陰で、彼に捨てられた糟糠の妻と子が負わされた不幸が、あまりに辛過ぎた」というタイトルの、
128570通目の宛名のないメール(https://www.blindletter.com/view.html?id=151399)の続きを書かせて頂きます。

上記の小瓶に書いた、戦前の天才と呼ばれた落語家(以下「K」とします)の、糟糠の妻(以下「T」とします)に対する、

・外で働き、身の回りの世話もして(その中には酒に酔って体調を崩したKの―汚い話をして申し訳ないのですが―汚物を始末しての介抱もあったでしょう)生活を支えてくれた妻と、娘を捨てての夫・父親としての責任放棄

・新しい、富豪出身の妻(以下「J」とします)とその取り巻き連中の、Tへの酷い虐めと嫌がらせの黙認
(JとKの美しい夫婦愛が良く語られますが、私には、自分達の子どもを二人がかりで平気で虐待し続ける夫婦と重なりました)

・Tの二番目の夫が亡くなった後、Kが一方的に連絡をして来て、妾(愛人)になる事を要求し、
その後まるでTをほぼ欺き罠に嵌めるような形で、Tのビジネスを邪魔してまで、莫大な利益を搾取したこと
―Tは最初の夫Kに捨てられ、二番目の夫を亡くし、日々の生活、娘の養育等にお金が必要なのに、貴重なお金(今の金額なら、かなり大きな額になるはず)を搾取するような行いをするなんて…
(再び過激な表現で申し訳ありませんが、父親からの虐待被害を受けて公的機関に預けられた子どもを、
自分が慈しみ育てる為ではなく、暴力の対象としたい為に取り戻そうとした、加害者の父親を連想してしまいました)

が、どうしても忘れられません。

そしてKについて書かれた評伝を読むと、KがJとの、放埓で無計画な浪費生活の結果困窮したのに、
その尻拭いをTにしてもらいながら、感謝の様子も無く平気でいると、私には感じられました。
その前に、Kは、困窮状態に陥った自分達を案じて訪ねて来てくれたTに、
<何しに来たんだ。金の事なら、あれは済んだんだ>という意味の暴言を吐いていて、あまりの酷薄さに震えが来て、怒りで心が凍り涙が出る、また固く強く拳を握り締めたくなる思いでした。

他にもKとTに関しショックを受けた事はあるのですが、時間がありませんので、割愛します。

そして私にとってショックだったのは、私が若い頃よく作品を読んでいた作家(以下「T´」とします)が、
その落語家Kを、エッセイで「女という女にやさしかった」などとウソを書いていた事で、誰もそのウソを指摘した人が見られなかった事です。
私でも、KのTへの、あまりに酷い仕打ちをいくつかの資料で読めば、「女という女にやさしい」人物などでは全くなかった事が分かるのですが、
何故そんな詐欺のようなエッセイをT´は書いたのかと、疑問がぬぐえません。

私は、その作家T´に、配偶者の、我が子への有形無形の加害を見過ごし許す母親と、通じるものを感じてしまいました。


話がいきなり飛んでしまい、申し訳ありません。
今年ロシアが、隣国ウクライナに侵略した事から戦争が起こりましたが…

そのロシアの兵隊が侵略先で、一般市民から略奪した諸々の品物と、それらの略奪品を喜ぶ、ロシア兵士の妻についての恐ろしい記事を読んだ時、
Tが、KとJからの「いじめ」と言ってもいい程の残酷かつ理不尽極まりない仕打ちを受け、侮辱され蹂躙される、また父に捨てられた娘が辛い苦しみを負わされている傍らで、
楽しく幸せな「愛情生活」を送るKとJが、
上記の、侵略先での罪無き市民の犠牲と痛苦をよそに、市民の所有品を略奪したロシアの兵士と、市民からの略奪品を喜んで所望する、ロシア兵士の妻に重ならずにいられませんでした。

JとKの”美しい夫婦の愛情”は、Tと娘の背負わされた苦渋、不幸と苦痛の上に成り立った代物です。

そして「お前の書くことは、頭の狂った者の寝言だ」というお叱りを頂く覚悟で書かせて頂きますが、
Kを、ウソを書いてまで持ち上げ、美化した作家T´は、
侵略先で残虐行為を行った自国の軍隊の部隊に、名誉称号を授け称賛の言葉を与えたロシアの大統領と、五十歩百歩だと思います。

あんな非道な事を行ったKが、称賛され、持ち上げられる、
そして糟糠の妻のTと娘の、理不尽に背負わされた苦しみと痛みが、ほぼ忘却されてしまっている世界が、
私には気持ち悪くて、グロテスクで、吐き気がする。

そんな世界は、窓も無く密閉され、外部からの光が差すことなく、暗く闇に閉ざされた、カビだらけの腐臭に満ちた希望の無い部屋と、同じような感じがしてならない。

私は今、そんな世界を滅尽させてしまいたい位の気持ちでおります。
そうしなければ、未来なんか無い、そこまでの思いを持たずにおれません。

ここまで読んで下さり、有難うございました。
154857通目の宛名のないメール
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