最悪な卒業文集。狭い田舎で虐められて、私へのいじめのピークは中学生でした。授業中消しゴムのかすやゴミを後ろから投げつけられたりなど、そんなの当たり前、それ以上のいじめの毎日でした。
それでも、中学卒業までの辛抱だと耐えに耐え続けいよいよ卒業間近となりました。
自己紹介の頁では自分のことを似顔絵を書くことになっていましたが、皆、自分で自分の顔を描くのを嫌がり、殆ど全員、自分の似顔絵を私に押し付けてきました。やっと私も皆から人扱いされたと勘違いした私は一生懸命描きました。
その卒業文集には、ランキングアンケートがありました。そのアンケートはとても酷いものでした。
「クラスで一番暗いのは?」
「1位、私」
「クラスで一番暇そうなのは?」
「1位、私」
これにはさすがの私も、編集長女子のNに抗議しに行きました。
「卒業文集ってさ、一生の思い出になる大切なものやん?これは酷くない?」と。
………
卒業文集が出来上がり、卒業式に渡されました。
嫌な予感がしていましたが、頁をめくりました。
そのまんまでした。
しかも、私の頁の、私の似顔絵には、何者かにより、大きく鼻の穴を誇張して描き足されていました。
わたしへの寄せ書きには、皆からの、悪口や皮肉が印刷されていました。
そして編集後記。あのNの言葉です。
「卒業文集は、皆の一生の思い出になる大切なもの、云々かんぬん」
私の抗議の言葉、まんまパクりやがったのでした。
私は、即、廃品回収に出しました。卒業アルバムとともに。
………
遠い高校に進学し、同中出身の者は少数となりました。
私は、その頃、まぁまぁ可愛かったし(自分で言ってすみません、今はブスです)男女問わず新しい仲間達と楽しく過ごしていました。
おな中の奴らが今更、何事もなかったかのように私に話しかけてきても、私は上手く接することはできませんでした。
………
大人になって、あの中学の皆は、恋人ができて、或いは結婚して、パートナーに卒業文集見せて、と言われてあれを嬉々として見せたのでしょうね?
そして、我が子にも見せたのでしょうね?
どうかそうしてくださいね。
それが貴方がたの本質なのですから。