今日は。いつもお世話になり有難うございます。
ある爆発テロ事件の指名手配犯とされる人物が、重病により亡くなったというニュースを、
先日私が行ったスーパー銭湯のテレビで見ました。
その指名手配犯のポスターは、私の幼少時から、ほぼ至る所で掲示されており、
また以前よく利用した駅構内の壁にも貼られていましたから、
とても強く印象に焼き付けられていました。
少し気になって、その人物について調べてみました。
その人物の学生時代、アイヌ民族ルーツの同級生への就職差別の厳しい現実を
目の当たりにした事が、あるサイトに書かれていました。
(その時代、マイノリティ・女性への差別は苛烈に重くのしかかり、
弱い立場の人々の生きづらさは、今とは比べ物にならない位、苦しく厳しいものがあったに違いありません)
この体験が、後に思想を背景としたテロ事件への動機になったのだとすれば、
ものすごくやり切れない思いが込み上げます。
その指名手配犯の犯罪は、刑事事件として裁かれるべき大きな罪です。
そして、"テロリストに何を下らない、要らざる思い入れを持つのか"
というお叱りを受ける事は覚悟の上で言わせて頂きますが、
当初純粋で真摯な思いを持っていた若者が、無辜の人々を傷付ける犯罪者となってしまった事を、
私は心の底から惜しまずにいられません。
私は恐らく、社会的抑圧に押し潰されそうな程の重さを、また締め付けられるような苦痛を、
体と五感で感じて来た、最後の世代の人間です。
だからその世代の者として、あの指名手配犯とされる人物が亡くなったという報道に、
“一つの時代が、終わりつつあるのだろうか”という思いを持たずにいられませんでした。
私は一歩間違えば、その指名手配犯のように、道を外れてしまい、
取り返しのつかない事になっていた可能性があるという、体の芯から震えるような、慄然とする思いを抱かずにいられませんでした。
40代にして老境に入りつつある今、時代の激流と移り変わりを、
そして自分がよくここまで生きて来たという事を、ひしひしと感じます。
ここまで読んで下さり、有難うございました。