鬱になった。
どうしようもなく辛くて視界が真っ暗になった。
死にたくなった。
「話してみませんか?」
死にたい、と検索にかけると一番頭に出てくる。
「あなたは1人じゃない」
「辛い事があるなら打ち明けて」
「悩みがあるなら聞くよ」
少し前に、幼馴染と会話をした。他愛もない会話。
始めた事が不安で、経験者のその人にアドバイスを貰おうと軽い気持ち。相手も普段はおちゃらけた人だったから、きっと話半分で茶化してどうでも良くしてくれた。だけどその後本当に不安になる事があって、話した。心の底では怖くて辛かったけど、そんな態度は見せない様に。そしたらその人は、いつもの態度とは打って変わってとても真剣な声色で口数も少なくなって。「もし何かあったら心配するよ」なんて口にして。その瞬間に、もう相談するのはやめよう、と心に誓った。胸が苦しくなった。
ある時どうしようもなくて、ネットで話を聞いてくれるサービスを使った。
30分だけお話。だけど自己紹介だけでいっぱいいっぱいで、数分待って返ってきた返信は「どういった悩みがありますか?」と言われても言語化できずじまいで、あと5分、あと3分、そろそろ終わらなきゃ、締めに入らなきゃ、なんて考えてるうちに終わってしまった。人の貴重な48分の1をただただ浪費しただけで終わった。
どこかのニュースで自殺問題を取り上げてて、そこでも別の無料カウンセリングサービスの運営者が出演していたからそのサイトを見に行った。
この前はちゃんと考えずに始めてしまったから、次からは言語化しよう、相手にわかりやすく伝えよう、そう思って頭の中を針で糸を縫う様に記憶を辿って、嗚咽を漏らしながら書いた。
「通常、数分後に返事が届きます」五分待った、十分待った。何も来なくて。
1週間経った。返事が来ていた。「辛かったんですね。お返事できずにごめんなさい」
聞きたくなかったんだね。ごめんね。
気分が沈んでいると、やはりいつもそばにいた家族にはわかってしまう様で。「大丈夫?あんた変だよ?」なんて言われて癪に触ったけど。話してみようと勇気を振り絞って涙が出そうになるのを抑えて俯きがちに話した。こんな事が辛くて、なんだかずっと不安で、死にたいことまでは言えなかったし、自傷だってずっと隠していたけど、打ち明けられそうな事だけを少しずつ。別に何かを期待したわけじゃない。だけど返ってきた言葉は「あんたが悪いんじゃないの?」生活リズムが乱れてるから、自分で抱え込むから、なんて、そりゃそうだよ。それくらい分かってんだよ。それから話すのは諦めた。
人に打ち開ければ楽になれるなんて、そんなの抱え切れる悩みを持っている人だけでしょ。
重さを分かられるのは、相手が抱えられる分しかないからでしょ。
だからもう話さない。もう話さない。
誰も幸せになれないならこんな気持ち自分の中で腐らせておけばいい。