僕は、去年卒業した先輩をすごく尊敬していました。
学院祭に来るからね、という先輩の言葉を信じて9月まで待っていました。
先輩が部活をやめてから、ずっと待っていました。
精神的にしんどいときも、「学院祭で先輩に会えるから、もう少し頑張ろう」と思えたし、死んじゃいたいなって思ったときも、「先輩に会うまでは生きていたい」って思えていました。
会ったときは、たくさん話を聞いてもらおうと思っていました。
僕が生きたいと思える理由のようなものでした。
7月、先輩が8月のある日の部活中に来てくれると部長から聞きました。そのとき、あ、先輩が来てくれるんだ、くらいしか思いませんでした。その時はまだ実感が湧いていないものだと思っていました。
そして、当日になりました。先輩は来てくれましたが、ほぼ、はなしませんでした。お元気でしたか、しか聞きませんでした。
緊張したとか、そういうのじゃないんです。なんか、どうでも良くなってたんです。先輩に会うことが。
自分でも意味がわかりませんでした。あんなに、生きたいと思える理由だったのにどうでも良くなってたんです。
当日も、あ、今日部活か。面倒だな。と思ってしまったくらいです。
最近、死にたいと思わなくなってきたんです。9ヶ月くらい死にたいと思わない日はなかったんです。それが、いつからかなくなっていたんです。
どうしちゃったんだろうな。僕。