子供の頃、自分は喧嘩っ早い子供だった。
よく殴り合いになったり、親に説教されたりなんかは当たり前だった。
喧嘩の時、殴られたり首を絞められたりするのが好きだった。
体が傷ついている自覚もあるのに、脳は嫌にアドレナリンを出すから、そういうのがたまらなく好きだった。
幼少期は良かった。
みんな無邪気だったから、人を傷つけることに抵抗がなかった。
少しだけ相手を挑発してやれば、すぐこちらの思惑通り暴力を振るってくれたものだから。
社会人になってからは、暴力なんてもってのほかで、平手打ちすら食らったことがない。
友人に「首を絞めてほしい」と頼むなんてできるはずない。それ目的で出会うのは嫌だ。
自分でやってみても何か違う。
どうしてもこの歳になっては満たされない欲求だし、それならこんな癖に目覚めるんじゃ無かった。とまで思う。