夜、不安で不安でしかたがなくなった
もう嫌だなぁ、苦しいなぁ
_あぁ、 死にたいなぁ
そう思った
このままじゃだめだ、気分転換でもしよう
そうして本を手に取る
気分を落ち着かせたい時は、こうして本を読む
本を開いて数分、物語の世界に引き込まれていたはずのそのとき
ふいに、心に冷たい風が吹いたように
ドクンと心臓が脈をうって、全身が冷たくなった
なにか悲しいものが、急に胸の中をいっぱいにした
__つらい
いつの間にか顔をくしゃくしゃにして、自分が泣きそうな顔をしていたことに気づく
「あ、今なら泣けそう」
ふとそう思った
今なら、泣けるかも
全部流してしまおう
泣いて、泣いて
そうして明日の朝、すっきり笑ってしまおう
そう思った一瞬
涙が消えた
あーーーーあ、またダメだった
いつの間にか、泣くという手段さえ取れなくなっていた
自分が泣くのは、決まって逃げる時
逃げる前に、泣いてしまうことができたなら
流してしまうことができたなら、
どんなにいいか、わからないのに