高齢の親御さん、特にお母様について。
骨粗鬆の検査を受けていないようなら、検査した方がいいと思う。
僕の母は、つい3年前まで、往復30分のスーパーまで自分の脚で買い物に行ける人だった。
ところが、ある日、せっせと庭の雑草取りをして、長時間頑張りすぎたのか「腰が痛い」と言い出した。
通常の腰痛だろうと思い、湿布など貼って様子見していた。
腰痛が治ったような治っていないような、違和感がありつつも歩くことはできる。
そんな状態で3日ほど過ごし、その晩、トイレに行こうとしたら「痛すぎて立てない」と言い出した。
救急車で病院に運び、検査の結果、「腰椎圧迫骨折」の診断。
入院してコルセット装着による保存療法で治療することになった。
入院中に骨密度測定。重度の骨粗鬆と判明した。
腰の骨が折れていても歩ける場合があるということ自体、この時まで知らなかった。
圧迫骨折は、「いつのまにか骨折」ともいうらしい。
一昔前、腰が曲がったまま固まっている高齢の方をしばしば見かけた。
あれは、圧迫骨折をきちんと治療しなかったためだそうだ。
圧迫骨折では、腰椎の前の部分がつぶれる。
コルセットをはめてきちんと背骨を立て、つぶれた部分の高さを取り戻すようにしないと、前かがみのまま骨が固まってしまう。
高齢の方は、入院を機に一気に認知症が進む場合もある。
ひとまず骨粗鬆の検査を受け、必要なら治療して、骨折を未然に防ぐのが最善と思う。