『旅路』

あ。
いま私、危ないかも。
心が壊れちゃったみたいだ。
夜だから、一人で部屋にいるから、こうなのかな。
放っておいたら、いなくなってしまいそうだ。
つらいことがどんどん重なってくる。
ずっしりと私を押しつぶしてくる。
それに踏ん張って立っている。
一度座ってしまったら、もう二度と立ち上がれないのかもしれない。

みんなの前では無意識に笑顔を振りまいている。
でもこの笑顔は私の本音なのかな。
多分違うと思う。
ふとした瞬間に、心臓がドキッとする。
まるで好きな人に触れられたときのように。
だけどこのドキドキは心地よくない。
むしろ、なんだか嫌な感じ。
例えが悪かったようだ。
そして目がうるうるしてくる。
溢れ出てくることはないけれど。
いつか時間が解決してくれるのだろうか。
それまでどのくらい苦しめばいいのだろうか。





私はまだ、旅路にいます。