私も恋人もお世辞にも情緒が安定しているとは言えないし、これまでにも数回そういう話をしたことはあった。最近は調子が悪そうだなぁとも思っていたけれど、まさかその日がこんなに近いとは思っていなかった。
今の私ではあなたを幸せにできないから、別れないかという連絡が来たのが始まりだった。話を聞けば、希死念慮が酷いらしい。共通の友人にも消息を絶つかもしれないと相談していたそうだ。
話をして、別れないことにはなったけれど、やっぱり人の死にたいという思いは何物にも止められないのだなぁと、なんとなく思った。私もかつてそうだったからよく分かる。死にたいとき、愛も恋もなんの歯止めにもならない。
彼(あるいは彼女)は入院の準備を進めているらしい。そこまで持つのだろうか、と思う。今の恋人なら、明日飛んでしまってもおかしくないような気がしている。もしそのときが来たとして、私はこの先、恋人のいない世界をどう生きていこう。身体は同性だから結婚はできないねとか、家借りられるかなとか、将来のことを話し合った記憶が、書き殴った文字のように散らばっている。
私は恋人を愛しているし、彼も私を愛している。けれど、それだけではどうにもならないことがあって、私は、少し悔しい。待っているから休んでおいでと言ったけれど、今この瞬間にも彼が死んでしまいそうで不安だ。これからひとりの夜を幾度も越えなくてはならない。いとしい人が死ぬ恐怖とは、こんなにも恐ろしいものなのだなぁ。早く、すべて大丈夫になればいいのに。
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