自分に精神的欠陥があって、周りから見たら「異常」な性格を自覚して、
隠し始めて五年。
さっくり言えば「離人症」という解離性障害で、これほど厄介なものはない。
自分の身体の背中に、自分の精神がくっついて操っているような
とにかく「生」の感覚が薄い精神病。
気を抜けば感覚が消えてしまって、自分が此処にいるのか分からなくなる。
一緒に人と歩いていても、見失われることがよくある。
身長が高いから見失うなんて難しいんだが
まるで幽霊のような扱いは悲しい。
自分は人に依存し易くて、見捨てられ不安が強くて、なにもかも一枚壁を隔てたような感覚で過ごしている。
依存は人に恐怖をもたらし、見捨てられ不安は人に鬱陶しさをもたらす。
人によく、もっと頼れと言われるが、頼ったら頼ったで「なんか怖い」と言われた。
もう分かった。
私が悪いのだな。
もう頼ったりしないから、もっとうまく隠すから
だからもう背中を向けて去っていかないで。
私を捨てた親の背中を思い出すから。