君は数学の移動教室の時に、私の隣の席になっていた。1年間隣にいた。君とは去年から時々話す仲だったけど、今では数学の時間には毎回話しかけてくれるようになった。私たちの周りの席は他クラスばっかりだからお互い隣しか話す相手がいない。
授業中に話しすぎて、先生の話を聞かないでテストで赤点を取ったのも、テストの解き直しのノートを君に貸したのも、消しゴムを忘れた君に私のを貸したのも、青春の1ページに刻まれることでしょう。
これは恋なのかな。でも私には好きな人がいる。同じ部活の同級生。去年告白して振られてしまったけれど、それからも仲良くしてくれていた。ただ、部活を引退してからはクラスが離れているその人との接点はほぼなくなってしまった。
ほぼ毎日隣にいてくれる君と、長い片想いのあの人と、どちらに傾くのだろう。それでもたまにあの人を見かけると泣きたくなる。
それでも私たちは3年だ。もうすぐに受験して卒業して別れが来る。いっそ今だけ、君に恋してもいいですか。