わたしは誰かを好きになることで自分が弱くなることが怖かったんだよね。そんな弱さ許せるはずがなかったんだよ。誰かが人の罪を許すことができるのは神様だけだって言ってた。自分で自分を許すことはとても難しいことだからね。
あの日から自分には何かが大きく欠けている気がしていたのだけど、それは最初から空っぽだったのではなくて、もう何も残ってないヨってことなのかもしんないな。
いつまでたっても自分のことなんか許せやしないし、わたしにはもう何も残ってないし、何もしないっていう方法で生きていくしかないというのに、それがまだ悲しくて仕方がない。飲み込めない。
でももう「あなた」には何もしない。最初から何もできないよ。できるわけないよ。「あなた」に愛を押し付ける度にまたあんなことやこんなことが起こって「あなた」に傷を。傷をつけちゃう。弱くなる。それをわたしはいつも、あ、またダメになっちゃうって眺めることしかできなくて。わたしは神様じゃないから許せるはずもなくて。神様も見当たらなくて。誰にあやまれば許されるのかもわからなくて。また空っぽになって。もう何も残ってなくって。なにもしなくて。なにもできなくて。なにもできなくて。なにもできなくて。