色が付き始めた話。
非常に表情が乏しい。
原因が分からなかったけど、無遠慮に自分に触ってくる人が(性的含め)
晴れやかに笑っていたせいかもしれない。
笑顔=自分を傷つけると認識したのか?
性的な問題は全てを引き起こした気がする。
顔や感情をも鈍らせてしまう。
体温を認識できなくて、自分で自分の身体の感覚が掴めない。
鏡を見ると、いつも無表情。
時々心もベールに包まれたような、モノクロ。
私立受験のため、都会にやってきて
久々に服を買い、眺めるだけだった赤いリップを付けて
自分はちゃんと『女』だった。
心が震えて、泣きそうになった。
スカート、化粧。
単純に好きなものを、どうして出来なかったんだろう。
元に戻らない時間。悲しい、苦しい、やり切れない。
それでも続く、未来がある。
前、化粧やオシャレについての小瓶を流した。
あの時、出来なかったことが今出来るようになってる。
オシャレをすることが恥ずかしいんじゃなくて、地味な自分が、恥ずかしくなったのか。
二週間後は、一番行きたい大学の本試験。化学を学びたい。
心が動く。
ぶつかって、はじけて、拡散して
モノクロの世界を汚してく。
Spica