鬱憤をはらします。ごめんなさい。
薄情な子だねと言った。
さみしいねと言った。
それがよく分からなかった。
母親が正義で、嫌われたくなくて、誉められたくて、必死に顔色を伺ってすごした日々。
機嫌が悪い日は何を言っても怒られた。
家の中は夫婦はもちろん、嫁である母と祖父母の喧嘩がない日はなかった。
怒鳴り声が近所に恥ずかしかった。
耳をふさいで過ごした。
毎日のように祖父母やおば一家や従姉妹のお姉ちゃんの悪口を言う母。
祖父母もお姉ちゃんも大好きだったのに。それに気づいたのは今さら。もう取り戻せない程ひどい人間だった私。
母の一度始まるとしばらく止まらない罵倒の嵐。
醜い汚いものを見るような充血した大きな目。甲高い大声今でも大嫌い。
スーパーで稀にいる、泣いてる子の耳を引っ張り大声で怒りながら車に引っ張っていく親、あれが私の小さい頃の親。
周りの目とか気になんないのかな。
あなたがドラマ見て、何時間も迎えに来てくれなくて、泣きそうに駆け寄った私を、また睨んで怒鳴る。
私はこの人の本当の子どもではないのではないかと思った。
今でもあの時の私が、真っ暗な場所で一人ぼっちで体育座りをしている。
周りになんて言えない。
うちもそうだよ皆そうだよって言われるから。
今は別人に見えるから。でも本質は変わっていない。悪口ばかり、祖父母たちを毛嫌いする。
自分を過信している。
あなたも嫁いできて色々な気持ちがあったのでしょう。
大変なこともあったのでしょう。
今距離を置いてみて、分かった。もう性格なんだ。性質なんだ。
どうせならずっとあのままのあなたで良かったのに。そうすれば…
私は子どもの頃に、愛されているという実感がほしかった。
自分の中がどろどろねちねちしていることがつらい。
きれいな人と接するたび。