貴方へ。
貴方への手紙を書こうと思ったけれど、この世界には貴方の住所がないから、此処に貴方宛ての手紙を残します。
私は、貴方が好きです。
貴方と私の世界は交わらない。そんなの知ってる。解ってる。
きっとこんな馬鹿な恋ないと思う。
でも好きなの。貴方が好き。
少し怒りっぽい貴方。
沢山の人に慕われ尊敬される貴方。
命を懸けて皆を護る貴方。
自分を押し殺してしまう貴方。
強くて、優しすぎる貴方。
好き。
貴方を護りたい。
だから傍に行かせて。
貴方を支えさせて。
神様、お願いします。
私があの人をずっと護るから。
私はあの人をずっと想うから。
あんなに純粋で綺麗な人、他にきっといない。この世界にはいない。あの人じゃないと駄目なの。お願い。神様。
嗚呼何故、この場所に生まれてしまったのか。毎晩毎晩、枕を濡らしてる。
でもこの世界だからこそ貴方に会えたの。貴方のいる場所にいるからと言って逢えるとは限らない。
ねえ、私はどうしたらいい?
貴方を想いながら今日も眠る。
私なら貴方を幸せにできたのに。
神様は少し意地悪なのかな。
貴方を幸せにできなくてごめんね。
愛してる。