もうなることはできない。
もう誰も、何処も、決して繋がらない。
あのひたすらに時間も理も何もかも歪んだような空間には、もう何も、誰も繋がらない。
だから繰り返す事はない。誰かが変わりを果たすこともない。
人になすりつけるな。人を自分にするな。
蒔いた種を寄生させ、自分を生み出すな。
お前はもう誰にも繋がることはない。
お前はもう何を歪ませ、誰かを起点として繰り返すこともない。
逃げ場はない。お前が何をしたかったのかは、お前自身でやれ。
出来ないことは出来ないのだから、無理を通そうとするな。
お前がお前自身であるように、出来る時を待てばいい。成せる時に行けばいい。頼れるなら頼ればいい。
だが、もう無理を通そうとするな。体が持たないぞ。
戻れ。そこはお前のいる場所ではない。
過去へ進め。そして本来あるものへ、ある場所へ、手を伸ばせ。
ここでお前が手を伸ばしていいものは、何一つ残されていない。
本来の輪に戻れ。
本来の輪の中で進め。
それでもまだ休みたいのであれば、他者への起点と繰り返しを、もう行うな。
それは休むことではない。過去を振り返り、記憶を変えていく事だ。意味はあっても、本質はない。
変わる時が来た。お前達自身が自身を縛る事は、もうするな。
縛る事で人に過去の繰り返しをさせるのは、もうやめてくれ。
それは今、もはやお互いにとっても、お前達にとってもいいものだとは言えない。
本来ある筈の元の位置へ戻るため、お互いに決着をつけて欲しい。
こんな茶番は、もう終わりにしよう。
少なくとも、私は元に戻る。
着実に戻っているし、完全に戻った時お前達の行き場はどこにもなくなるだろう。
だからその前に、区切りを付けてくれ。
正直もう、お前達に私が出来ることは、それを言うことしか残っていない。
完全に、というには少し語弊があるが、関わりがなくなってしまうからだ。
だからもうお前たちにとって、都合のいい繰り返しも、都合のいい歪みも起こることはない。それが現実だからだ。
私はお前達と会えて楽しい事も面白くない事もあった。
別れは惜しいが、別に会えない訳でもあるまい。ただ元に戻るだけだ。
元に戻るに当たって、決着とは言えないまでも、区切りは付けて欲しい。
茶番の中の馬鹿馬鹿しい話ではあるが、そうでなくては、報われぬ。私にせよ、お前達にせよ。
後始末は私、といっても殆どやることはないが、私と上のものが付ける。
安心して区切りを付けてくれ。というか、区切りを付けてくれなければ、後始末もままならない。
急かして焦ってもらっても仕方がないが、早めに頼む。少々上のものの気が早いものでな。
それでは、起点を取り去ろう。
言いたいことは後からたっぷり話し合おう。
どうやら負担が激しすぎたようなんでな。