昔話。
あれは小学校1年生の頃。
転校先の学校に、いじめっ子な女の子がいた。
転校初日からキツくあたられて、
シュンってなった私。
隣の席なのに、
転校初日で何も分からないのに、
いきなり意地悪された。
…書いてたら泣けてきた(笑)
何十年も前の話なのに、
これがトラウマって言うのかなぁ。
まぁ、いいや。
泣いたのは2回。
1回目は、絵を描く授業の時。
転校早々仲間外れにされた私に、
副担任の先生が、
「私の絵にも色を塗って」と絵を差し出した。
わけがよく分からないまま、
言われるままに色を塗った。
「上手だね。こっちにも塗って。」
言われるままに、ただ塗っていた。
気付いたら泣いていた。
それでも副担任の先生は、
私の涙に気付きながらも、
「上手だね。今度はここに塗って」と
私を褒めながら作業を与えてくれた。
それが1回目。
2回目は、お母さんが学校に来た時。
転校して多分1週間も経ってない頃。
早速登校しぶりした私。
学校行きたくないって駄々こねた。
お母さんが手を引いて、
時にはなだめ、大丈夫だよと励ましながら、
学校まで送ってくれた。
その時点でかなり遅刻してたと思う。
その後の給食の時間。
もちろんいじめっ子な女の子と同じ班。
隣には副担任の先生が座ってくれたけど、
まるで元気も食欲もない私。
ふと、廊下に目を向けると、
こっそりお母さんがいるのが見えた。
私の方を見ていた。
で、ポロポロ涙を流した。
急に泣き出した私を、
班の子たちはビックリしながら見てた。
副担任の先生が私のお母さんに気付いて、
「良かったらお母さんも中にどうぞ」と招き入れた。
お母さんが隣に座る。
「全然食べてないじゃない。
お母さんが食べちゃおうかな」と笑った。
私はお母さんの膝にうずくまって、
ただただ泣いていた。
それが2回目。
何度思い出しても、泣いてしまう。
やはりトラウマか。
何の涙だったのか、
今でもよく分からない。
悲しいやら、恥ずかしいやら、
情けないやら、なんか色々。
ビックリしたのか、傷付いたのか、
安心したのか、何なのか。
はたまた、その全部か。
でもね、
その時はそんな風に周りの大人が助けてくれたの。
大人になった今、
そんな風にしてくれる大人はいない。
大人になるって、孤独だ。
子どもはいいな。
大人になると、誰も助けてはくれない。
駄々もこねられない。
自分のことは自分で守らないと。
…助けて、お母さん。
大人のいじめも結構辛い。
またこの頃みたいに、会社まで来てよ。
一目お母さんの姿を見れたら、
私また泣くと思うけど、
それで安心できる気がするんだ。
この時の私のように。
お母さん、私を助けて。