何かを得るには何かを失わないといけなくて、あの時の私にとっては得るものが平穏で、失うのがお父さんだったようで。
お父さんを失ったから得られたものもあったけど、失ったから失ったものもたくさんあって。
良薬はホントに苦くて。苦しくて逃れられなくて。失って嫌になっての繰り返し。
見えるものも見えなくなって、嫌なところを見てしまって、いつの間にかに沈んでいった。光はすぐ近くにあったかもしれないのに、恐がって殻に閉じこもって。それによってもっと悲しくなって。
迷って迷ってここに来て、考えて、貰って、少しずつ殻を破き始めた。失敗しても、いつかは。このままでは何も始まらない。そう思って。
久しぶりに見た殻越しではない世界は、思っていたよりも悪くなくて。恐がっても閉じこもっても大丈夫だから、ゆっくり前進して行こうと思えた。
時々、何も失わなかったらと思う。でも、私はこれで良かったのだと思う。
ここに来られて、変わろうとすることができていて良かった。名前も知らないどこかの誰かさん、宛メの運営者さん、ありがとう。
いつか、完璧に変わることができたら、どんな世界が見えるのだろう。今までよりも嫌なこともあるだろうけれどもう逃げない。楽しいこと、嬉しいこと、見つけられて、孤独でもなくて、居場所もある。
失ったけれど、得られたかな。