死にたいけど死ねない。生きて恐怖に震えて不安で押し潰されるより、死んで何も感じない方がマシだと思う。でも、死んだら確かに私一人は楽になるかもしれないけど、不幸を周りに押し付けるだけだから死ねない。不幸を押し付けたくない人がいるから、死ねない。
“私”という命が産まれてきたのは、1400兆分の1という確率なんだって聞いた。どうしてそんな確率で、私が産まれてきてしまったんだろう。
人生の中には、不幸も幸せも同じくらいあるんだって聞いた。でも私は幸せを感じることより、不幸を感じないことの方がいい。
これから先の人生で、私は幸せがあることを喜ぶより、不幸があることを憂う方が多いと思う。だから、産まれてこなければ良かったのにと思う。産まれてきさえしなければ、死にたいとも思わなかっただろうに。
周りの人はみんな、きっといつの日か、産まれてきて良かったと思う日が来るって言う。どうせ、産まれてきてしまった以上、死ぬことも出来ないから。それなら私は産まれてきて良かったと思う日が本当に来るのか確かめるために、死にたいと思いながら生きようと思う。
生きていられないほど嫌なことからは逃げて逃げて、なんとか生き延びて、本当にその日が来るのか確かめよう。
もし、死ぬまで生きて、それでも産まれてきて良かったと思えなかったとしたら。そしたらそのまま死んでしまえばいい。きっとその頃には心だけじゃなくて、体も生きられなくなる頃だから丁度いい。