もう30年近くピアノを続けているものです。
ピアニストの仕事、ピアノ講師もしてますが私自身の練習が全然足りていません。思い描く想像に技術がついてきません。
どの曲を弾いても納得できないし、下手くそだなと思うし、もっとこう弾けたらなというイメージもあるのに、、技術が不安定だから余裕がないのです。
どんな練習をすべきか。
独学でいいアイディアがあれば教えてもらいたいです。メンタルな部分でも。
技術がなかなか伴わない現実にイライラしています。単純にたくさんの時間練習すれば良いのかもしれませんが、、集中できないなら思い切ってピアノの練習をやめろと先生に言われてからは甘やかしなのかもしれませんが集中モードではない時は弾いてません。
集中すらままならないちっぽけだけど向上心だけは捨てきれない私にだれかアドバイスください。全然違う世界で生きてる人の客観的なお返事も大変貴重なのでよろしくお願いいたします。
56643通目の宛名のないメール
お返事が届いています
名前のない小瓶
どんなに大層な演奏家だって
身震いするほどの素晴らしい演奏なんて
一生に一度あるかないか・・・・
聴かせることの大切さよりも
自分の感性を信じることのほうが大切な
ような気がします。
自分でも身震いするような演奏が出来ることは
巧く弾いて人に聴かせることよりも
とても幸せなこと。
焦らないで下さい。
きっと大丈夫。
ななしさん
私なりの経験から、釈迦に説法を承知でお話させてもらうと...
まずはイメージに技術が追いつかないということですが、逆に今の技術では、イメージにどれだけ近づくことが出来るのかを考えた方が、先に進めるのかも知れません。
また...
技術面に少々固執なさっている傾向があるみたいですが、
「何事も頭で物事を判断し、理解してから弾く」のか、
「頭で判断しないで、感性で弾く」かをパートパートで使い分けてはいかがでしょう?
私の場合は、息を吸うことも吐くこともできない難しいようなフレーズの箇所では、頭で考えずに、指先の動きにただ身を任せたほうが、うまくいったりもしました。
それと...
心に余裕をもっていないと、弾けないフレーズもあります。
by 京
さおり
(小瓶主)
みなさんからのご意見、アドバイスがとても為になりました。栄養サプリメントをいただいた様な気持ちです。ひとつ忘れていた事に気づけました。今を(今の状態を)楽しむという事です。向上心と妄想だけにとらわれていて狭い世界に身を置いていたのかもしれないと思えました。
努力はもちろん必要だし、完璧なんて見えてもこないけど、今の状態でも音楽を純粋に楽しんで冷静に今をみつめてそこからまた何か新しい事が見えてきたらいいなぁなんて思います。
ご親切丁寧なコメントをありがとうございました。これからも諦めず頑張ります!
ダークエンジェル
さおりさん へ
私はピアノとは全く別の分野の専門家(経験40年)なので参考になるかどうかは解りませんが書きますね。
「思い描く想像に技術がついてきません。」
「どの曲を弾いても納得できないし、下手くそだなと思うし、もっとこう弾けたらなというイメージもあるの」
これは凄いレベルの話だと思います。
並みのプロでは「思い描く」「イメージもある」のには到底およびません。
私のつたない経験ですがこれが完璧に出来るのは「天才」と「神」だけなのだと思います。
たぶん我々はこの「壁」に向かって常に挑戦をし続けるからプロなのでしょう。
「練習」「努力」、そして技術を上げればまた次の「壁」がある。そしてそれの繰り返し。無限に続く「完璧」への挑戦を宿命づけられた者。
これは貴方が「超一流」である事(超一流の才能がある事)の証明であり宿命であると感じます。
私の知り合いの「おじい様」は「江戸手書友禅」の人間国宝保持者でした(美智子さんの着物の製作者)そしてその弟子も数人の人間国宝保持者がいました。
正に天才、しかしその彼でさえ生涯満足できる完璧な作品を作る事は出来なかったそうです。
彼の口癖は「もったいなくて使えない」と言われて「なに、どんどん使え、ダメになったらもっと良い物を俺が作ってやる」だったそうです。
彼は超一流のプロとして生涯「完璧な作品」=「自分との戦い」を続けられたのでしょう。
またこれはわれわれの世界に伝わる言い伝えなのですが
「人は道具を選び、道具は人を選ぶ」と言うのがあります。
ですから私は仕事で使う道具は厳選し、一部の物は特注しさらに自分で手を加えたりします。
貴方はどんなピアノを使われているのでしょうか?
そしてそのピアノはどうやって選びましたか?
貴方には貴方のプロとしての基準とピアノとの相性があると思います。
私はプロのピアニストになろうとする人が何台ものスタインウエイサンズのコンサートマスター(中古品の方が質が良いのだそうです)を弾き比べて選んでいるのを見た事があります。(今は解りませんが20年くらい前1台300万円以上)
形から入るのはナンセンスかもしれませんし貴方はさらにもっと上のレベルかも知れませんがピアノが貴方の技術に答えていないのかもしれません。
(最高の道具はその能力を完全に引き出すには最高の技術が必要です、これは道具の製作者とそれを使う者の戦いでもあります)
分野が違うので私はこんな具にもつかない事しか書けません。何か参考になれば幸いです。
まりちゃん
向上心を捨てたらいいのに。
(上手くなりたい、こういう形にしたい、のこと)
鍵盤に指を乗せた、その瞬間の気分で
ただ、弾き進めていけばいいのに〜〜
なにが出てくるかわからない、
そんな、未知のものが
先に青写真を描きすぎていて
(トレースできていなければ、納得できない)
本来、自分の中ののりしろにあるのに
出るチャンスを
止めているような気もしました。
(イラストレーターをしています)
自閉症スペクトラム障害
はっはっは、と笑ってはいけないですよね。私の家系は代々、書の達人を輩出しており、私は好きでもない毛筆に悩まされて、すでに40年が過ぎています。
いちおう万年筆やボールペン、あとシャープペンならそこそこの字が書けますが、やっぱり書となると毛筆になるのと、直系が私になってしまうので親戚の目が厳しくてねえ・・・。
私は既に書に対して向上心は持っていませんが、それを持っているあなたは立派です。まだまだ時間がかかるかもしれませんが、私と違って続けているあなたには上達するチャンスがあります。悩むと上達が遅れますので、悩むことを忘れて積極的に練習をしてくださいね。
以下はまだお返事がない小瓶です。
お返事をしていただけると小瓶主さんはとてもうれしいと思います。