内定通知を、成果を出さないと認めない割には就活状況を全て吐けと声を荒らげる実父
それを指摘すれば逆ギレするから、図星なんだろうなと思っている
ブラック企業からの内定受諾を急かされ、不安に思って相談すれば「ブラックだろうがお前に選ぶ余地はない」と切って捨てた
「お前を雇う会社はない」と笑いながら彼は言った
「なぜ落ちたと思うか」と聞かれ、私より高スペックの人が採用されただけだと返すと、「なぜ自分をそこまで卑下するのか」と激怒する
幼稚園児のわたしを「何も持っていないな」と貴方が評したその瞬間から、私は自分が何かを為せると思ったことは一度もない
だって、本当に何もなかった
手をグーパーして、それを知ったから心底納得出来たのだ
その数年後、小学校高学年になった時、三つ下の妹から「漢字一字で姉ちゃんを表すなら『空』だよね、空っぽだもん」と言われて私はとても満足した
父の言は間違っていなかったと証明できたからだ
だから空き箱に手っ取り早く物を入れるために、高校受験の決め手を『資格取得の幅の広さ』とした
商業科に進んだことを今でも父方親族や両親に詰られる(それに懲りた父母に大学受験を強制された)けれど、あの決断は間違っていなかったと確信している
これらを卑下と呼ぶなら、父の中ではそうなんだろう
ただし私はそう思わない
単なる自己評価でしかないからだ
成人した現在でも鮮明に思い出せる、たくさんの失敗の度に、逆に褒められた時であっても自動的に蘇ってくる
トラウマ…と呼ぶには烏滸がましい、まぁ私の『なくて七癖』の一つだと思っている
こんなものは自虐ですらない
私が母方親戚筋を嫌っていると知っているにも関わらず、内部事情をぺらぺら吹聴して回る実母
挙げ句の果てに、つい先日そのうちの1人から「(自治体名)を受けたんでしょ?うちに下宿しにきなさい、ただし家事はやって貰うけどね」と言われた
笑って受け流したけれど腸が煮えくり返りそうだった
受けたのは去年だし二次で落ちたし、そもそも私が伝えてもいない事柄をどうして大叔母が知っているんですかね
実母を問い詰めてみると空惚けた
そんなに古傷を抉って楽しいか、いやあの人は嫌味と思わずに善意で言っている(実母・叔母談)らしいから確信犯(誤用)ではないのだろう
余計にたちが悪い
親戚たちが絡まなくても、実母自体が面倒くさいと思うときもある
(嫌々ながら漸く出た)採用通知を見せると、その会社を調べ上げ『ブラックらしいよ!親戚総出で直談判しに行ったら改善するよ!』と騒ぎ立てたらしい
伝聞なのは、私の知らないところで母親が大騒ぎしていたためだ
愚痴をこぼす父親の顔はげんなりしていた
色々あっても、両親は『自分たちは子供の就活の味方だ』と思い込んでいる
私には訂正する気力が残っていないけれど、妹弟の時には壁になりたいと思う
良く思われていないのは知っているけれど、わざわざどん底を見せようとは思わない
お祈りメールや黙祷されたと知ったときの両親の対応を、防ぐとはいかないまでもせめて軽減させられる存在でありたい
そのためには内定を取らなければならないのだけれど、卑怯な私は二の足を踏んでいる