結論から書くと、失恋をした。
いや失恋というのもおこがましいかもしれない。相手にはすでに恋人がいて、自分はその子を勝手に好きになっただけだ。
相手は職場の後輩であまり周りの人たちと話さず、自己主張をせずといったいわゆる奥手な子だった。
働くうちに仲良くなり、一緒に夕食を食べたりと交流を深めていった。
見知った職場の人間からも全く知らない店の店員からも「お似合いだね」「お似合いですね」といじられるほど周りから仲が良いように見えたのだと思う。
思い返せばほぼ同年代の異性から好意や親愛の情を自分は全く受けたことがなく、こちらから誘って食事に向かう事が出来た時点で
かなり舞い上がってしまって周りが見えていなかったのだ。
恋人の有無について答えを知った瞬間、撃ち堕とされた気分だった。
自分が異性を好きになると、過程は違うにしろいつも結末は「恋人がいた」「恋愛に興味が無かった」「好意が気持ち悪い」etc…というように
自分が相手の態度や動向に対し勘違いをして結果自滅してしまうという結末が多い。
その度に「人を好きにはならない」「きっと将来はひとりぼっち」と決めつけ、また異性を好きになりそして自滅をする。
「全く学習ができていない。お前はヒトでも動物でもなく微生物か何かなのか。」
そろそろ自分もいい歳になる。周りの友人、兄弟や従妹は恋人を作る者や結婚までしている者が多数だ。相手がいないのは自分位のものだろう。
祖母からは「あんたも早くいい人見つけなさい」上司からは「恋人は作ろうと思わなきゃ作れない」
冗談ではない。幼い時に同年代の異性からいじめられ否定されコンプレックスを持ち、それでも何とか異性を好きになろうと頑張っては折れての繰り返し。
挙句稼ぎも低く魅力もない、何もかもが無い空っぽの自分がこの先幸せになどなれるものか。
愚痴や呪詛の類になってしまったが、「恋人がいる」「好きな人がいる」事が身の周りで当たり前になっている状況がとても苦しい。
自分だけが出来ない。劣っている。認めてもらえない。きっと「貴方が好きです」といってほしいだけなのに。
今ではこの世の中は地獄なんだと思うようになってしまった。
でもまたいつか、この地獄にも蜘蛛の糸が垂れることを待ちわびる自分がいるのだろう。
最後に。見苦しい文面になってしまったことをお詫びする。