わたしには両親と、きょうだいと、祖父母と、その他大勢の親戚がいます。
母は優しくて料理が上手くて、お裁縫が得意。分からないことは母に聞くと教えてくれました。
父も優しく、仕事が休みの日は遊びに連れて行ってくれたり、仕事の話や人との関わり方について教えてくれました。それに、父も料理が得意で、家事にも関わっています。
姉と兄とは仲が良く、一緒に遊んだり他愛もない話をしたりします。
私は、みんなそうだと思って生きていました。
みんなに両親がいて、暖かい家庭で愛されて幸せに育ったのだと。
でも本当は違うんですよね。
今はひとり親世帯も珍しくありません。両親がいたとしても、夫婦仲が悪い場合もあります。子どもが蔑ろにされる家庭もあります。きょうだいからいじめられる事だってあります。
そうしたことを知り、幸せである自分が異質に思えて、幸せな家庭で育った自分が罪だと感じるようになりました。
なにも考えず、愛されることが当たり前だとにこにこして暮らしてることが悪いように思えるのです。
そんなことを思う行為すら、他人を見下してるような気がして、さらに自己嫌悪になります。
ただそれだけです。
幸せに育つことは、なにもわるくないのに。
家族に感謝しかないのに、そんな風に思う自分が恥ずかしくて無様です。